第4話 地震が起きたら-2(色々な場所での地震)
近所の生活用のスーパーで震度5弱の地震に遭遇したこともあります。
エリアメールがなった時、お店は平屋建てですが大きな窓ガラスがあり、商品棚は私の背よりも高いので身の危険を感じ、買い物かごをその場に残して外へ逃げました。
その時は震災後でスーパーでもだいぶ耐震対策をしていたので、建物自体はつぶれる心配はありませんでしたが、やはり落ちてくる商品や電灯などの破損は防げない場合もあります。
振動で防火戸がしまったり、スプリンクラーが誤作動することもあるので逃げられる状況の時は逃げた方がいいですね。
ただ、他のお客さんはエリアメールがなってもどうしてよいか分からずきょとんとしている人もいました。
カゴをどうしていいか悩んでるんですね。
非常事態なので、持って出てしまってもまた戻れば問題はほぼないですが、火事場泥棒の疑いを持たれたくないなら店頭のその場にカゴを置いて一時避難するのがいいと思います。
尚、震度5だと物がちょっと落ちる程度ですが、陳列方法や高さによっては転倒の恐れもぬぐえないので、用心に越したことはないです。(震源の深さによって、同じ震度5でも被害に差が出るかもです)
エレベータは、震度だけでなく、揺れの長さや揺れ幅なども関係しているようですが、うちのマンションだと震度5だと8割方と止まってしまいます。
ただとっさに、5がくるか6が来るかは分かりにくいので、震度6が来ると仮定して身を守ったり逃げる対応をするのがいいと思います。
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また、図書館で震度5強の地震に遭遇したこともあります。
これはかなりの恐怖です。
その図書館は築年数が古く、耐震があぶないともっぱら言われているところだったからです。
しかも、三階建ての一階部分にいましたから、上階の荷重に耐えられるかも不安です。
でも、そのときはまだ地震慣れしていないときだったので、貸し出しを受けない本をどうすればいいのかおろおろしてしまったんですね。
運の悪いことに、机下に隠れたいのに児童書系のファンタジーを借りるために児童書系の書棚の近くにいたので、机が子供用でミニミニだったんです。
絶対に大人は下に隠れられない。
大ピンチです。
結局、貸し出しカウンターにいる司書さんといつ所にその場でうずくまり防御姿勢をとるしかできませんでした。
震度5だったのに建物はミシミシ、カタカタ鳴って、本がパラパラと落ちて終わった……と思いました
リアル『本好きの下剋上』(主人公が地震で本で圧死し異世界に転生する話)になるところでした。
私も、本が好きなので本に囲まれて死ぬなら本望と思っていましたが、ダメ絶対! です。
生きているから本が読めるのです!
で、この場所での最適解は、出入り口に人が殺到しなさそうなら、出入り口付近にいる人が扉を開け放ち避難路を確保する。
私のように本の貸し出しを受けるために本を持っている人は、公共図書館ですからそのまま持って外に出ても後日事情を話して返却すれば問題ないので、持ったまま逃げてもいいですし、その場に置いて逃げてもいいです。
場所的に、耐震が危ないのはわかっていたので、リスクを負っても外に逃げた方がいいケースです。
(次回は真っ先に逃げられると思います)
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大きめのデパートでの震度5もありました。
耐震は割としっかりしている建物と言われていましたが、エリアメールが鳴って揺れ始めるとコンクリート5階建ての建物が、立っているのも怖いくらいのすごい横揺れなんです。
築年数から言って免振構造ではないのに、この横揺れはまずいのでは!? とかなり青ざめました。
売り場には窓もない建物です。
私は建物に4階部分にいたので、逃げ出すにも逃げ出すところがない。
これは、かなり心臓がぎゅうとなりました。
とりあえず、まわりにいた人と太い柱がある付近でしゃがんで揺れがおさまるのを待ちました。
エレベータは止まってしまいましたね。
幸い人は乗ってなかったようでした。
エスカレーターは動いていました。
その時は、震度5だったのでその程度だったようで、後日、そのデパートで震度6を受けた後に買い物に行ったところ、エレベーターの乗り降り部分の金属が曲がり、コンクリートが隆起して使用禁止となっていました。
地震による揺れのすごさを目の当たりにした瞬間でした。
話に聞くと、エスカレータ―は地震時には脱落するおそれがあるそうです。
乗っている間にエリアメールが鳴ったら、押し合いなどになると危ないので、混み具合をよく見て速やかに降りることが大切です。
その場にしゃがみ込むなどは、やめた方がいい乗り物と言えます。
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ついでに、エレベーターの話をしますと私の会社のエレベーターは最近新しくなりました。
2022年の震度6地震で、エレベーターの昇降孔っていうんですかね? エレベーターのトンネル部分を補強をしないと危ないと言うことになって、半年ほどかけて補修と更改の工事をしたのです。
なので最新型です!
漢字クイズも出してくれるし、英語でフロア案内もしてくれるし優れものです。
面白がって乗っていたのですが、優秀さはそこじゃありませんでした。
新しくなってすぐに、またもや震度5の地震があったのです。
その時は、仕事中で揺れがおさまってエレベータに乗ろうと確認したところ、止まってしまってしまっていてがっかりしました。
まあ、乗ってる時じゃなくてよかったよね……。と思っていたのですが、それから30分後くらいにエレベータ屋さんが来ていないのに、復旧しているのです。
え、いつもと違うなんで??
通常だと、エレベータ屋さんが安全確認に来るため1日程度は止まっていたりするものです。
疑問に思って、少しわかる人に話を聞いたら自動復旧ができる機種になったとのことでした。
なんでも、エレベーター地震が揺れの大きさを判断し、それに応じて自分で走行テストをひととおり行い、問題がなければ復旧。問題が見つかればメンテナンスを呼んでくれるそうです。
かしこいっ!!
エレベーター、かしこ過ぎるっ!!
もちろん、地震を感知した時に人が乗っていた場合は近階で降ろしてくれるそうです。
エレベーターも地震を想定して進化しています。
ちょっと安心ですね。
もし、そういう機能がないエレベータだった場合は、地震の時は最寄り階で降りれるように、すべての階を押して開いたところで降りるのがいいそうです。
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私が経験したことではないのですが、近所の神社で震度6の時、石灯篭が全部倒れていました。
通り道なので、ちらっと境内をのぞいたらえらいことになっていました。
一人二人の手では持ち上がらないだろうと思われる、大きな石がごろごろとあちこちに転がっているのです。
神社はそうは行かないかもですが、能登半島地震はお正月ということもあり、初詣などに行っていた方もいるかもしれません。
神社やお寺は、屋外なので安全なようにも思いますが、鳥居や石灯篭、お寺では墓石などが倒れる危険があります。
屋外だから落下物はないだろうとは思わずに、それらのものから素早く離れることを心がけてください。
石が降ってきたら、人間はどうしようもありません。
とにかく逃げて下さい。
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石つながりで地震時に気をつけたいのが、落石です。
私の住んでいるところは、盆地なのでまわりは山に囲まれています。
とはいえ、街の中心部なので落石の心配はありません。
しかし、少し国道を走ると気がつけば山間部です。
斜面は山肌で、土砂崩れや落石の可能性も十分にあります。
豪雨や台風などの時は、通らなければいいだけですみますが、地震は不意に来ます。
東日本の時は、たまに使う道路の斜面が崩れて道の一部を塞いだそうです。
修繕するのに半年ほど時間がかかったので、時々通過する必要もあったので見守っていましたが、通るたびに『今地震が起きても、どうしようもないな』と思いました。
地震の際に、正直、落石や土砂崩れに巻き込まれない方法は思いつきません。
進んだ方がいいのか、停車してUターンした方がいいのか……。
運しかないとも思うのですが、山の斜面が急であるほど危険は高いと思われますので、そういうところではないか周りを見て、変な音はしないか、土の匂いや土ぼこりがないか、小さな石などが落ちて来るなど前兆はないか確認して判断材料にするとよいでしょう。
*
車に乗っている時にエリアメールが鳴ると、正直どうしようもありません。
突然止まったら、後続の車にぶつけられるかもしれませんし、逃げ場もないし頭の中はパニックです。
私も運転中に一度だけ、エリアメールが鳴ったことがあります。
ただ、エリアメールは鳴ったものの震度自体は4程度だったので、その時はびっくりしたもののどうすればいいか分からずに、徐行をしてやり過ごしました。
まわりの車の流れに合わせたという感じです。
これが震度が5や6だと車体が揺れて、ハンドルも握っていてもタイヤが滑るような、上手くコントロールできない感じがあると会社の人から聞きました。
そんな風になったら、怖いですね……。
こういう時の行動として正しいのは、周囲の状況の合わせつつ、車内でも揺れを感じるほどならハザードランプをつけて、左の路肩に停車すると良いそうです。
もちろん、あせらず落ち着いてスピードはゆっくりです。
急いで路肩に止めようと、急にスピードを出すと揺れでうまくコントロールできない場合もあり危険です。
私の父は、東日本大震災の後、急いで自宅へ運転して帰ってきました。
通常なら、片道1時間と少しくらいなのに道はでこぼこで、前段に話した土砂崩れで片側がふさがった道路があり、停電で信号が止まっていて自宅に着くまで3時間かかったそうです。
私は『状況がよくわからなくて危ないから、無理に帰ってこないで近くの祖父の家で一泊した方がいい』と言ったんです。
でも、私や妹、自宅が心配で無理をして戻って来た。
これは、褒められたことではありません。
そのせいで、途中で日没してしまい2時間くらいは道路状況もよくわからない真っ暗の中、運転する羽目になったのですから。
道が悪いので低速でしか運転できないし、停電で信号が止まっている場所もあったり、緊急車両がひっきりなしに通る、とても緊張した運転だったそうです。
地震時の運転は、さまざまな危険がありますから絶対に夜は避けて下さい。
・信号機の停止
・道路の陥没
・土砂崩れ、落石
・マンホールの隆起
・液状化
・建物の倒壊
など、あげ出したらきりがありません。
地震は、いつ起きるか分かりません。
職場や学校、運転時や睡眠時、調理中でも起きます。
トイレやお風呂に入っているときもゆれます。
その場所その場所で、最適な行動がとれるとは限りませんが、私の話でいろいろな場所での地震イメージをしていただいて、より良い避難行動を考えるきっかけにしていただけたら幸いです。
次は、地震発生後に少したってから起こる問題について書きたいと思います。
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