第10話 掃除

時間がないため、少年と竜の少女は二手に分かれた。


大体の帝都の地図を魔力で廊下の壁に映す。


虹の瞳イビルアイで調べたら、こんな感じだった。」


「軍の本拠地というだけあって、広いですね。」


壁に映した地図を指して、少年は説明する。


「僕たちが今いるのが、この中央にあるこの軍の本拠地。


 ここは犯罪者や訳アリの収容所となっている地下4階と


 軍の関係者が暮らす地上の8階にて構成されている。」


「そして、この隣の建物が軍の武器倉庫で

 

 さらに、少し遠いがこの帝都の建物が食料庫で今回の作戦の要だ。」


「そうですね。


 …ということは、師匠が軍の武器倉庫と帝都の食料庫の方に行って、


 私がこの軍の本拠地で軍を半壊させるということですね。


 というか、帝都のこの建物まで少しというか結構遠いですけど、


 師匠大丈夫ですか。」


「うん? いや、その逆だよ。」


「…えっ。」


竜の少女の表情が固まる。


「…えっと。もう一回言ってもらえますか。」


「えっ。」


今度は、少年の表情が固まる。


「いや、えっ。じゃないですよ。


 私は、そんなに身体能力も高くありませんし、それは師匠もご存じでしょう。」


「いや、できるだろう。」


「いや、できません。」


「はあ。


 まあ、失敗しても、ラグナ王国で戦争が始まるだけだし。」


「いや、それ、めちゃくちゃヤバいじゃないですか。


 プレッシャーかけないでくださいよ。


 でも、師匠なら、私が失敗したところで何も問題ないと思いますが…。」


竜の少女がちらっと隣の少年を見る。


「うーん。まあでも、犠牲者は結構出るかもね。」


少年はニコッと笑顔で言った。


竜の少女は、本当によくわからない人だと思った。


「それはいいとしてもう見回りが来る頃だろう。


 行動するよ。」


すると、竜の少女は思い出したように、少年に


その質問の受け答えが終わると、すぐに彼らは行動を開始した。









「さて、掃除の時間だ。」

「さて、掃除の時間ですね。」










今回はこちら側の都合で、この話がすごく短くなってしまいました。

できるだけ、同じくらいの文字数にしようとはしているのですが、難しかったです。

すみません。

そこで、次の話も公開することにしました。

引き続き読んでいただけると嬉しいです。

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