第10話


 商店街通りを抜けると十字路を左へと曲がり進んでいく。


 住宅街を進む事数分、商店街通りに向かう途中に通った大きな道路へと出た。流れていく車を見ながら信号を待ち、青になったら渡って行く。数回繰り返すとまた住宅街へと入った。


 (何処の家も大体真っ暗だ、住んでる人の年齢割合を考えればそれもそうなるか)


 進むほどに道幅が狭くなっていく住宅街では車の心配はしなくても良い。自転車に気を付けるくらいだろう、あとは家と家の塀が近いので余所見をしてぶつからないようにする事だろう。


 (んー、何処かの犬が吠えてる。何処の家だろうか)


 庭に犬小屋が有るのだろう、犬が何かに吠えているようだ。大体は通りがかった猫や人、車に吠えている事が多いので多分その内のどれかだろう。


 (相変わらず狭い)


 完全に車が通れない。自転車一台が少し余裕を持って進める程度の道幅になって来たが歩いている分には特に関係無いのでそのまま進んでいく。


 (花が植えてある。なんて言う花かな)


 ライトで照らすと家が照らされるため月明かりのみで花を見つめる。結局種類までは分からないので散歩を再開してまた真っ直ぐ歩いていると線路へと突き当たった。


 (もう終電終わってるから大丈夫だろうけど一応左右確認をして…行こう)


 人が通れるようにとコンクリートで傾斜が作られ人一人分の道の小さな道を歩いて線路を渡る。


 線路へと脚を踏み入れ左右を見ると、当たり前だが線路が続いている。日常ではあまりみないからか何処となく不思議な感覚になりながらも渡りきる。


 (ここからは道が広くなるから一応車に気を付けながら行こう)


 線路を渡った先はマンションが幾つか有る地域ならため人が多い。もしかしたら車が来るかも知れないと気を付けながら家へと帰った。


 あまり曲がることが無いようしながら半時計周りで家へと帰って来た。


 (うわぁ、1時間半超えてる。このレベルでも散歩って言うのかなぁ)

 

 どちらかと言えば2時間の方が近いほどに長い散歩が終わり今日も無事に家へと辿り着いた。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る