第1話

ステータスを確認した俺は、とりあえず今からどうするかを考える。


「今から近くのコンビニに行って、食料調達にでも行くかな…」


これから外に出るから武器が必要だと思い、キッチンにある包丁とリュックを持ち、慎重に玄関のドアを開ける。


「ふぅ~、とりあえず何もいないな」


外に出て、ゆっくりと階段を降りていく。

すると、階段の近くに1メートルほどの何かがいた。


「グギャ…」

「あれは、ゴブリンか?」


まだ距離があるのかこちらには気付いていない。

(とりあえず身体強化を使って、後ろから刺せば倒せるかもしれない…)

身体強化を使えば、総合戦闘力が5上がるらしい。

今が25なので30に上がる、これがどのくらいかはわからないが、ゴブリンくらいなら倒せるかもしれない。


「『身体強化』…!」


身体強化を使ってみると少し体が軽くなる。

そのまま気づかれないように近づきゴブリンに包丁を刺す。


「グギャッ…!?」


『レベルが1上がりました』


後ろから心臓があるであろう場所に、包丁を刺すと、うめき声を上げゴブリンは倒れた。

しばらくすると、ゴブリンは小さな黒い石を残し消えていった。


「これは、魔石ってやつか…?」


魔石をポケットに入れしばらくすると、足が震え座り込んだ。


「はぁ……、結構キツイな…魔物といえど生き物を殺すのはくるものがある…」


初めて人型の生き物のを殺したのもあるだろうが、刺した時の感触が生々しかった。

これでは先に進めないと思い、無理矢理にでも立ちコンビニに向かう。


「ふぅ…よし、行くぞ」


その前に、レベルが上がったと聞こえたのを思い出し、ステータスを確認する。


西条 隆二(21)

Lv2 SP110

HP35/35 MP25/25

総合戦闘力30

スキル

〈鍛冶Lv1〉〈身体強化Lv1〉


SPが10、HP、MP、総合戦闘力が5上がった。


「レベルが1上がるとSPは10貰えるのか、レベルを100上げないと鑑定とか取れないのかよ…」


これは鑑定などを取るのに相当時間がかかるようだ、初期スキルが鑑定などではない限り取得できる人はそうそういないんじゃないかこれ…


確認が終わり、気を取り直しコンビニに向かう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〈身体強化〉

Lv1…MPを5消費して、総合戦闘力を5上げる。


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