第59話真実を知ったとき…③
医師とアレックの姿を見ていたメイド長はソフィアの身仕度の準備をする事を話した。
「…お話の所申し訳御座いません…今から奥様のお着替えをいたしますので…」
メイド長の隣にソフィアが着る服をメイドが持っていた。
「…すみません…奥様の仕度をしなくてはならないのを…」
「いえ…わたくしがお知らせしたばかりに…」
「奥様の事をお聞きできて良かったと思います…後程アレック様とエミリー様を交えてお話をしたいと思います…」
「分かりました…」
「あ…メイド長、奥様のご両親に早馬でお知らせください…今日中にご両親が来られますようにと…」
「分かりました…医師様がお側にいまして助かりました…」
メイド長は医師に礼を言うと部屋を出た…残ったメイド達は涙を流しながらソフィアを綺麗に着飾っていた。
「…うぅ…奥様どうして…私達に何も言わずに…」
「…皆の所へ来てくれたのは…私達にお別れを言うためだったなんて…」
「…奥様が…グスッ…奥様がいなくなったら…私達はどうすればいいのですか…」
メイド達の悲しむ姿を医師は見てアレックに声をかけた。
「…奥様は使用人達に愛されて幸せだったと思います…」
「……」
「アレック様、エミリー様とはいつから関係をお持ちだったのですか?」
「え!…」
医師の突然のエミリーとの関係に戸惑っていた。
「エミリー様が妊娠されますまで一度ではないと思いました…まれに一回で出来ます方も御座いますが…いつからご関係を?」
医師の怒るような顔を見てアレックは下を向いた。
「…は…半年前から…」
「は?!」
医師は驚き開いた口がそのままだった。
「…半年…では、アレック様と奥様が結婚されて数ヵ月後…の頃からだと言うのですか!?」
「……」
「…きっかけはなんだったのですか?何故貴方が奥様の妹のエミリー様と……」
「……エミリーが私に告白をした時から…」
「結婚をしている貴方に告白したのですか?」
「…ああ…」
「姉の夫だと知りエミリー様が告白したのですか?」
「…ああ…」
「それで、貴方は奥様がいながらエミリー様を受け入れたと言うのですか?」
「…ああ…妻にないエミリーの甘えて来る姿が愛しくて…私は、妻を突き放し…」
「貴方はなんの為に奥様を妻に迎えたのですかーっ!?仕事の為に奥様を利用したのですかーっ!?」
「…っ…」
アレックの胸ぐらを掴み怒りを見せる医師にアレックは何も言えずにいた。
「奥様と一緒に出かける事も披露宴も一緒に行く事もなかった奥様は、貴方と過ごした日はあったのですか?」
「……」
「だ…旦那様は…毎日エミリー様と過ごしていました!」
一人のメイドがアレックと医師の側に行き他のメイド達は驚いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。