第24話監視役2日目、嵌められる、馬鹿な自分

「おはよう」


「おはようござます。ふぁーー」


眠い目を擦りながら、鍵を開錠する




「瑠梨、起きるか?」


「え?」


「・・・寝る」


「そうか。じゃあ行くぞ。監視役」


牢屋から出て行こうとする遺物狂いの腕を掴み、引き留める




「ちょ、ちょっと待ってください!!」


「なんだ?」


「何故女性と寝ているんですか!?」


「?、寝る場所がそこしか無いからだろ。俺敷布団苦手でさ」


「そういうことでは無いでしょ!!不純ですよ!不純!」


零が結構大きい声で抗議する




「好みじゃない女性に手を出すと思うか?てか俺まだ未成年だぞ。手出したら相手が逮捕されるわ」


「え、あ!あなた未成年なんですか!?」


「そうだけど、今17歳だね。ピチピチの」


「・・・・」


口を開け、驚いている監視役を連れ、食堂へと向かう




「うめうめ」


「僕が払うって、、経費で落ちますかね?」


「知らん。ご馳走様でした。図書室行くぞ」


「はい」




「ふむ。ここら辺は迷宮が多いな」


「そうですね。Aランクの迷宮も多いですし、迷宮探索員の人は相当大変でしょうね」


「あれ?」


遺物狂いが立ち上がる


「監視役、ここに迷宮合ったよな。攻略されたのか?」


「どこですか?」


遺物狂いが指さした場所を見ると




「?、ここに迷宮は無いですよ」


「・・・未発見の迷宮だ!あれ!お前早く上司に報告しろ!溢れるぞ!」


「え!マジですか!」


「数か月ぐらい前に見っけたんだよ!」


急いで携帯を取り出し、上司に電話をかけた。その瞬間




「・・・あれ?」


周りを急いで確認するが、いない


遺物狂いが




「はい。もしもし、何の用だ?こんな朝早くね」


「・・・」


「零?」


「ハメられた!!」


電話越しに大声をあげてしまう








「いやー、休みの日は迷宮に潜りたくなるね」


学園の外、人通りが少ない街中を自由に歩いて行く




「あ、あの」


「うん?なにかな?」


「め、迷宮狂いさんですよね」


「そうだけど」


「あ、握手してくれませんか!」


見たところ普通の一般人に握手を求められる




「いいですよ。しかし、自分犯罪者なんですけど」


「犯罪者ですけど!僕はあなたに救われたので!!」


「そう。じゃあね」


「ありがとうございました!!」


手を振りながらその場から離れる




(救われた?なんのことだ?)


一般人が言ったことを疑問に思いながらも、目当ての迷宮まで辿り着く


「受け付けはあそこか。扉は無い。一本道だな」


その場でジャンプしたり、スクワットをし、準備運動を始める




「さてと、侵入しようか」


足に力を込める








「GPSは!?」


「マップに表示します!」


「戦闘員は全員叩き起こせ!!迷宮狂いを早く捕らえるぞ!!」


「零!お前は一人であいつ追いかけろ!いいな!!」

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