第22話迷宮狂い、のんびりする
カン!カン!
牢屋を叩く音が聞こえる
「・・・おはよう」
「おはよう。で、横で寝てる奴は誰だ?」
西華は隣で寝ている人を瑠梨と気づいていないみたいだ
「瑠梨です。昨日連れて帰って来たんですよ」
「・・・・」
西華から冷ややかな目線を送られ、少しゾクゾクする
「あ、そうだ飼い主。このクローゼット壊れてるよ。扉開かない」
「・・・それは横に動かすんだよ。引っ張るんじゃなくて」
ガララ!
音を立てながらクローゼットが開き、その中には敷布団が入っていた
「はぁ、、お前が買った物だろ。それ。なんで使い方知らないんだよ」
「あっれーー?」
「てか、お前いつの間にこんなに物、買ったんだよ」
牢屋の中には色々な物が置いてある
「これ?ほぼ全部遺物」
「は?これ全部?」
「うん」
一見家具にしか見えないが、全て遺物だ
例えば、このマット
この狼の木彫りは、《咆哮する狼》っという遺物名で効果は、不審者が部屋に入って来た場合
咆哮をあげると言う警備系の遺物だ
「いいだろ」
「・・・・」
「これとかは飼い主の天敵だね」
迷宮狂いは、机をコンコンと叩く
「精霊机って言ってな。毒を吸収してくれる遺物なんだよ」
「・・私の毒を?」
「強力な奴は無理だけど、いつも使ってる奴ぐらいは吸収できるよ」
「フーーーン」
西華は少し悪い顔をしている。毒をいきなり出して来そうで非常に怖い
「う?うぅん?」
「お、起きたか」
瑠梨が目覚める
身長も相まって、寝起きの姿は非常に小さい子供のようだ
「朝ごはん食べに行くけど、どうする?」
「・・・・5時?」
「まだ5時だね。朝の」
時計を見た瑠梨は、またベットに潜り、寝始めた
「・・・寝ちゃったね。飼い主と一緒に食べに行くか」
「そうだな。静かに出て来いよ」
「はいよ」
静かに部屋と言う名の牢屋から出て、食堂へと向かう
「しかし、早朝でもそこそこ明るいね。春だからかな?」
「そうだな」
「明日って休みだっけ?」
「休みだな。色々起こりすぎたから、3日ほど休みがある」
「そうか、、、久しぶりに迷宮に潜ろうかな?」
西華と他愛無い会話をしながら、食堂へと足を進める
「おはよう。おばちゃん」
「おはよう!今日も早いね!」
「目玉焼きセットと、、白米貰えるかな?」
「はいよ!」
おばちゃんに注文した後に、椅子に座り。料理が届くのを待つ
「おはようございます。愛しき人よ」
「おはよう」
「今日も白米と目玉焼きですか?」
「朝はそれが安定だからね」
ナチュラルに横に座る祐と会話する
「お前も朝起きるの早いな。なんか用事でもあるのか?」
「愛しきあなたに会う為ですよ」
「そうか。てか最初に会った時よりも、結構口調が変わったな」
「こっちが素です。焦ったり、感情が高ぶった時にあれになります」
そんな会話をしていると、西華が近づいてきた
「遺物狂い、私は少しの間いなくなる」
「・・・え?」
「3日か4日ほど、お前から離れてどっかに行く。別の監視役が来るらしいぞ」
「・・・お前の兄ならいいが、、別の人が来そうだな」
いつの間にそんなことが決まったのか、分からないが
迷宮狂いに取っては、不都合だ
「少しぐらい仲良くなった飼い主が変わるのか、、俺死なないかな?」
「それは無い。絶対に」
西華が断言する。迷宮狂いを殺す様な人物が監視役に付くことは無いと言っているみたいだ
「はいよ。目玉焼きセットと白米だよ!」
「お、ありがとうござます。今日はウインナーですか」
白米を食べながら色々と考え始める
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