第17話迷宮狂い、戦闘する
「・・・・」
華麗にジャンプを決め、4階へとたどり着き、西華を振り切ったと思っていた
「フシューー!フシューー!!」
「これは、これは、、野生感が増しましたね」
今現在、目の前に大きく口で呼吸し、血だらけの西華がそこに立っていた
「血を吸わせろよ!!遺物狂い!!」
「!!」
突進攻撃、ただ真っすぐ突撃してくるだけの攻撃
「グゥ!!」
それだけなのに、受けきれなかった
廊下を転がる様に、遺物狂いは吹き飛んでいく
「速すぎますね、、私では無理そうだ」
「ハハハハ!!」
「他の人に頼みましょう。老体には厳しい」
遺物狂いの顔の影が、黄色に変わる
「ガチャーーーン!!」
「!!」
教室の扉が急に外れ、空中に浮く
「サイコキネシスか」
「ご名答!すぐに止まったのは正しいね!」
「また別の奴に乗っ取られたか、、複数人いるのか?」
ガチャン!ガチャン!バキィン!!
近くにある教室の扉がドンドン外れ、遺物狂いの周りに集まってくる
「身体能力はあがってるみたいだけど、能力とかは増えて無いでしょ。その様子的に」
「・・・フゥーー」
「いや、さっき血を飲ませろって言ってたから」
「ダァアアア!!」
「!!」
またも単純な突撃
「ウグゥ!!」
前へと出した扉を全て貫通され、脇腹に強烈なタックルを食らう
「・・・・」
「私の勝ちだ!ハハハハ!!」
遺物狂いが床に倒れ、その上に西華が飛び乗る
「はぁーーーー!!お前の血は、どんな味かなーー!遺物狂い!!」
「・・・」
遺物狂いの首元に顔を近づけた瞬間
「!!」
西華は腹を大きく蹴られ、体が後ろへと吹き飛ぶ
「・・・」
ガチャン!ガチャン!
遺物狂いを中心に扉が浮く
「顔の影が消えたか、、本体か?」
「・・・」
遺物狂いの表情は無、なにを考えているのか一切分からない表情だ
「まあいい!!どうせまた倒すだ、、け、、」
ガチャン!ガシャン!!
扉が真っすぐ西華に向かって飛んでいく
「あぶねぇ!」
「・・・」
無言で扉を飛ばし続ける遺物狂い
「!!」
扉に紛れて投げナイフもついでの様に飛んできている
しかも小賢しいことに、太もも目掛けて飛んできている
「扉の角度も変えてきやがって!!」
扉は斜めに飛ばして来たり、横向きで飛ばしてきたりと非常に鬱陶しい
「・・・」
「ダァアアア!!」
ジャキィン!!
無理矢理、扉ごと、突破しようとした所で遺物狂いが剣を勢いよく抜く
その音に少しビビった西華の動きが止まった所に
「ガハ!」
10本のナイフが刺さる
「・・・サイコキネシスか、、扉6個操りながら、ナイフ10個も見えない様に操ってたのか、、」
「・・・」
肩、足、腕に均等にナイフが刺さっているが、西華の威圧感はドンドンと強くなる
「死に近づけば、近づくほど、、死神の足音が聞こえてくる」
「・・・」
「私は私が思っている以上に、、バトルジャンキーだったようだな!!!」
西華の周りにある血が浮く
「あ?アーー、アハハハハハ!!!」
血が血の剣へと変貌し、主の指示を待つかのように浮き続ける
「吸血鬼らしくなってきたじゃーーないか!!」
「・・・」
血の剣が遺物狂いへと向く
「死ね!」
笑顔で血の剣を放つ
が!そんな簡単に遺物狂いは食らわなかった
「は?お前!逃げるな!」
「・・・」
血の剣が飛んできた瞬間、窓から遺物狂いは飛び降りた
そして窓を扉で完全に封鎖していった
「クソ!!」
バキャン!!
扉を殴り壊し、西華も窓を飛び降りた
「お前ふざけんな!!」
「・・・」
下で静かに刃物を大量に地面に置いてる遺物狂いを発見し、つい暴言が飛び出す
「・・・」
「いってぇ!若干掠ったじゃねぇか!!」
周りには生徒も、先生もいない。あるのは遺物でもない武器だけ
「・・・・」
「フゥーーー!負けっぱなしは嫌なんでな。毒の遺物も使わせてもらおう」
西華を中心に毒の霧が発生した。発生したのだが
「は?」
「・・・」
毒霧の色が非常におかしい。緑色の霧が、赤色に変わっていた
「・・・」
「・・・」
両者共に睨み合い動かない。遺物狂いは近づけないが正しいのかも知れない
謎の赤い霧、それを非常に警戒している
「・・・」
「・・・」
このまま両者共に近づかずに終わるかと思われたが
「いたぞ!!迷宮狂いだ!!」
非常に見覚えがある軍服を着た者たちが屋根を伝いながら現れ始めた
「拘束具はどこまで解かれている」
「第2段階かと、、ただBランクの遺物を使って無いのを見るに、一部分だけの可能性が高いです」
「戦闘開始だ。一応言っておくぞ。遺物はしっかりと握れ」
屋根から軍服を着た者たちが降りてくる
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