第7話迷宮狂い、大ダメージを受ける
「エ?俺遺物なしで戦うの?木刀一本で?」
「すまないね。君に遺物を持たせるのは非常に危険だと判断したよ」
決闘場に案内され、渡された武器は木刀ただ一本
「いやまあ、勝てますけど。見た目はよろしくない勝ち方ですよ」
「もう勝利を確信してるんだね」
「小娘一匹だけなんで」
「ハハハハ!!小娘って!」
先生がツボに入ったのか、大笑いする
その様子を怒った決闘相手の水色髪のショートヘアーの少女
「舐めないで!!私は燈火家として!!負けるわけ無いのよ!!」
「これいつ試合始まるんです?」
「このスイッチを押したら始まる。押す権限があるのは先生だけだ」
「じゃ、押すよ」
ポチっと話途中にスイッチを押される
「か、」
「ほ!」
勝負が始まった瞬間、水色髪の少女は何かを言おうとしたが
それよりも早くに木刀を投擲する迷宮狂い
「イタ!」
10メートルほどの距離を一瞬にして詰め、水色の少女の首に左腕を当て
左腕の手首と右腕の手首をくっつけ、腕に力を入れる
「グ!」
「頑張って逃げだしな」
「カ!ガァ!」
その後も力を入れ続け、水色の少女を締め落とす
「勝者、龍桜天満!!」
「イエーイ」
「鮮やかだったな」
「カッコよかったですわ!!」
祐がタックルを仕掛けてくる。それに反応出来ずにダメージを負う
「痛い」
「はいはい。離れろ」
「タックルの衝撃で頭ぶつけるんだよな。腰にもダメージ来るし」
「・・・・」
背後から不穏な気配を感じ取り、急いで血毒姫こと、西華の後ろに隠れる
「燃え落ちろ!!」
「誰に攻撃してんだよ」
杖の遺物から放たれた、火の玉は一瞬にしてかき消される
「やっぱり防御系の遺物を所持してましたか。俺の予想通りですな」
「毒出すぞ」
「血毒姫!!邪魔しないで下さい!」
明らかに激昂している様子の、水色の少女を先生は止める気は無く
他の生徒を避難させているほどの余裕を見せている
(あの糸目でメガネの先生にかかれば一瞬で制圧完了しそうだが、、出来ない理由があるのかね)
「頑張れ飼い主!!」
「・・・嫌なペットだわ」
不満を口にしながらも、しっかりと守ってくれてはいる。ツンデレな飼い主
「はぁ、はぁ、、はぁ、、」
「メインウィポンじゃない瑠梨が1年で一番強いと言われてる私に勝てる訳ないだろ」
「ヒューー!カッコいい!」
「西華!頑張って!」
いつの間にか近くにいた祐と一緒に、西華を応援する
「外野がうるせぇ!」
水色の少女の名は瑠梨と言う様だ。可愛らしい名前だ
「遺物も持ってない、、ただの犯罪者に負けるなんて」
「早く攻撃やめてくれないか?授業が無くなる」
「そうですわ!早く降参しなさい!!」
「うるさい!うるさい!うるさい!」
余裕が無くなって来たのか、半狂乱になりながら攻撃をし続ける瑠梨
攻撃方法は思ったよりも多彩で、火の球による攻撃、かまいたちによる斬撃等々
結構色々としている。ただ如何せん火力が無い
「効かんぞ」
全ての攻撃を防御系の遺物で、半透明のバリアで全て防がれる
「また、負けるのか、、また失望されるのか、、」
「なんか追いつけられてるみたいだけど、、私を巻き込まないでくれないか?」
「そうですわ!」
「・・・」
心が折れそうになっている瑠梨に一人の男が近づいていく
「よし!バリアを破るぞ!」
「え!?な、何故」
「いいから落ち着け!手を握りますよ!」
いつの間に瑠梨の背後に現れた迷宮狂い
「は!?あいついつの間に!」
「飼い主、遺物借りたよ」
迷宮狂いの手にはしっかりとお守りが握られている
「あ!守護者の守り!!お前いつの間に盗った!?」
「後ろに隠れた時辺りで、腰らへんにあったんで」
大きく西華の表情が崩れる。自身への怒りと迷宮狂いへと怒りで顔がみるみると赤くなる
「許さん!盗まれた自分にも腹立つわ!」
「ハハハ、こっちには攻撃系の遺物があるんだぞ」
「使いすぎだろ。それは」
一応遺物にも使用限界がある。当たり前だけども
だけども迷宮狂いには、その使用限界を限界まで使用する手段がある
「瑠梨、一緒にやるぞ」
「魔力が!」
「とりあえず!動くな!!」
杖から火の魔法が放たれたと同時に、血毒姫の霧が出現し、火の球と霧がぶつかり合った瞬間
バァーーーン!!!!
爆発が起こった
「・・・」
(はぁ!爆発したんだけど!あれ霧じゃないのか!?小麦粉か!?あれは!)
若干混乱しながらも、周りに状況を確認する
「ウ、うぅ」
「びっくりしましたわ」
「瑠梨は諸に爆発を食らったみたいだな」
防御系の遺物を所持していた西華は当然ながらに無傷
防御系の遺物を一切持って無く、至近距離で爆発を食らった
瑠梨は相当なダメージを受けており、頭から血を流している
「・・あ、俺もアバラ逝ってるわ」
動こうと腕を動かした瞬間、ビキィ!っとアバラに痛みが走る
「飼い主、保健室に連れて行ってくれ。アバラ折れた」
「はぁ!?これ私のせいじゃないよな!?」
「大丈夫ですか!?」
飼い主に優しく抱きかかえらながら、保健室へと連れて行かれる
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