第2話迷宮狂い、飼われる

「門でっか!僕ここに入学するの!?」


「静かに」


「いやーー!中学、高校は行ってない。俺が大学かぁ!しかも17歳で!」


「静かに」


手と足を拘束された迷宮狂いが、ぺちゃくちゃ喋り続ける




「まさか遺物の最先端の大学に入学できるなんて!!愛の遺物見つけた時なみに嬉しいわ!!」


「静かに!」


輸送を任されている警察の一人に強めに言われる


「あ!あなたが持ってる遺物って!量産された無限の剣ですよね!!」


「・・・」


「遺物ランクはcランクではあるけど、強度と切れ味はBランク並みの非常に使いやすい剣!!」


警察に無視されるが、話し続ける迷宮狂い




「特殊能力が戦闘関連じゃないからCランクなのが悲しいですよね」


「お待ちしておりました。彼が迷宮狂いですか?」


「お!学園長!今腰にある杖って不死鳥の杖ですか?」


「・・・彼は中々に強烈な性格ですね」


呆れた表情で学園長が近づいてくる




「ロック」


「おん?」


首の拘束具の力が強化されたな、、いや、緩んだけど内部に対しては強化された?


「これでいいでしょう。鍵は3つご用意しました」


「・・・笑う鍵?」


「!!」


驚いた表情、確定だな




《笑う鍵》


なにかに足して非常に強固な鍵を付けることが出来る!


しかも強度を3段階に分けることが出来る!!


遺物ランクは堂々のSランク!一番上だ!




「笑う鍵かぁ、、解除するのが面倒すぎるな」


「流石だな。遺物狂い」


「・・・誰ですか?」


銀色の長髪が特徴的であり、背が170前後あり、スレンダーな体形で白い制服を着た


女性がこちらへと歩いてきた




「私は、聖竜学園所属1年生の西華臥竜だ」


「せいかがりゅう?珍しい名前ですな」


「そして」


首に付けられた拘束具から鎖が出現し


「お前の飼い主を任命された者だ」


鎖を握られた




「飼い主か。鍵の所有者って所かな?いいね。面白い!!」


「!!」


両腕を伸ばし、西華臥竜の頭を引き寄せる


「飼い主ならちゃんと世話してくれよ」


「ッハ!」




初対面ながらもいい印象を稼げたと思う。西華も悪い笑顔だったし


俺ものんびり遺物と戯れながら卒業すればいい


そして俺は今、部屋と言う名の牢屋に入れられてる


出る為には牢屋の鍵を持ってる人が開けてくれないと出れない


一応朝に西華が起こしに来てくれるらしい




授業は明日から始まるらしいから今日は自由時間だ


なにかをしようと思ったんだが、ここベットとトイレ以外なんもない


本棚すらない。本ぐらい寄越せよ


明日西華に頼んで色々と物集めるか。金は無いから貰うしか出来ないが




そんなことを考えながら、早めだが迷宮狂いは眠りについた


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