第23話 聖王決戦②

 そこからはあまり覚えていなかった。

海の中で地上からの音が遮断されているような気分だった。もう後戻りはできない、その言葉を聞いて振り返るわけじゃなくて一刻も早く秋の事を助け行った俺を許してほしい。


「まだいんのかよ、折角ゴリラの魔人を倒したっていうのに、どんどん湧いてきやがる」秋がこう言うと、奥から拍手しながら出てきた男がいた。顔には仮面を被り薄い青色の髪でとても痩せ細っている、もう1人は筋肉質でバケモノ恐らく自然術を使う魔人だろう…恐らくふたりとも特級魔人ここで引くわけにはいかない。

後ろから声がする「援護に来たよ秋くん」振り返ると、優愛だった。

秋は「相川さんこのふたりどちらとも特級レベルです、俺たちじゃまず敵わない」と言う。

「足止め程度にはなるでしょ、あの人がここに来るまでの辛抱だよ」と優愛は良い戦闘を始める。

一方その頃裏口付近から15人程の魔人が彷徨いている。

だが、誰一人として裏口に入れない。何故なら柊舞がいるから。柊舞は15人の敵を圧倒した後に校内に入ろうとすると後ろから気配がする。魔人かと思い身構えたが聖王の生徒だった、柊舞は言う「ガリ勉の聖王生徒さんかさっさと逃げたほうがいいぞ」と手を振り帰らせようとした瞬間、聖王生徒の蹴りが入る。そして聖王生徒はこう名乗る「口の利き方を教えてやるよ、俺の名前は扇隼人」と言い。こちらも決戦の火蓋が開かれるのだった。

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