第9話  廃墟の上級魔人①

 「俺の名前は水嶋奏」

「俺は霧島秋」

「私の名前は姫路華よろしく」

と自己紹介をしつつ3人は廃墟の中に入る。中には死体が転がっており。3人団体行動で部屋1室ずつ探索していく。2人はこういう現場に慣れているのだろうかと思いながら歩いていると。不穏な音が聞こえてきた。風通しが良いからただの風の音だと思い無視していたがなにかおかしいと思い。2人に話す。「なんかおかしい音が聞こえる」と言うが

秋は「何も聞こえないが、華お前はなんか聞こえるか?」

「お前っていうなし!まぁ特になにか聞こえるわけじゃないけど」と言われてしまった。

ならば仕方なく2人を廃墟の真ん中にある広場に連れ出し、一旦外に出てみようと思った。ただ広場に出た瞬間絶望する事になる。空を見上げて見ると全体が黒紫で覆われており。謎の結界のようなものが貼られていた。秋は真顔でよくわからない顔をしていた。華は震えている、なぜか分からず。華に声を掛けると怯えて廃墟の奥に行ってしまった。追いかけようとすると目の前が暗転し廃墟の中に飛ばされた。まだ横に秋がいるから怖くないが秋は何か呟いている、よく聞こえないので近くで聞くと「聞いてない聞いてない」と連呼している…どういうことなのか分からない。一旦落ち着かせようと手を秋の肩に置こうとした瞬間、目の前が血だらけになる。自分の腕が切断されたのだ「ゔぁぁぁぁ」と叫ぶ痛くて目を開けるのも苦しい。力を振り絞って秋の方を見ると完全に狂っていた秋の持っている刀には返り血が沢山ついており。突然狂ったように笑い出す。訳が分からない、とにかく逃げなければ行けないと思い。這いつくばってそのまま103号室と書かれた部屋に逃げ込んだ。息を殺して潜んでいると、ドアの開く音がした…ここで終わるのだと確信した。

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