第6話 柊舞の炎

 魔人に向かって駆け出していく要と柊舞をただ見ることしかできなかった。なにか2人で話していると思うと。要がこっちに戻って来て、みんなを避難させていた。ただ俺はそんな指示に従わず柊舞をずっと見ていた。彼はこれから何をするのだろうと思いきや魔人の頭が吹っ飛んだ。柊舞の手からは微かに炎が出ていた。恐ろしく早い攻撃だった。目で追うことすらもできないほどに、隣の生徒が言う。「流石エリートクラスの緋村柊舞だ、格が違うな」と呟いてる生徒がいた。彼の胸には3番隊と書いてあった。他の生徒たちは柊舞の活躍に胸を高ぶらせ叫ぶ者もいた。認めるのは尺だが柊舞が強いのは事実だ。彼こそがこの世界を救うようなものなのだろうと改めて認めざるをえなくなってしまった…

その後柊舞は表彰されていた。教室に戻ると俺の席の前を通る時に「舐めてんじゃねぇよクソが」と小さな声で暴言を吐かれてしまった。やはり俺は柊舞の事を好きにはなれなさそうだ。柊舞のマッシュで赤色の髪がとても優しく見えるのに性格とリンクしてないのは本当にムズムズしてしまう。そして麗央からの伝言をもらう。これから3番隊室に行って来いと書いてあった。要に相談すると「なにかやらかしたのでは?」と言われた。全く心当たりがない。

その話を聞いていた柊舞がまたもやキレた大きな歩幅で教室を出ていってしまった。やはり俺はやらかしているのだろうか。既にクラスメイト関係でやらかしてるからな…と思いながら3番隊室に向かうのであった。

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