妄想的夏休みの宿題

14日目 Loop Summer Vacation ④

　8月23日　天気　晴ればれ

　やっぱりお爺ちゃんは行方不明で捜索が続く。

　そして有名な大阪の高校生探偵に頼んで「あかん、工藤。これはお手上げや」「せやかて工藤」って言ってる。

　誰だ工藤って。

　お父さんもお爺ちゃんを探すって「じっちゃんの名に懸けて」って。

　その爺ちゃんが行方をくらましてるんだけどね。

　さて、今日は三日坊主がまたきた。

　部屋の片隅に毬栗頭いがぐりあたまの三日坊主がいる。

　めっちゃ、こっちを見ている。

　みんな、見たことあるのかな？三日坊主

　こいつがやばい。まず装備がやばい。

　上半身裸にブーメランパンツ。この装備は変わらない。

　右手にSwitchライト。左手にドリームキャスト。足元はハイヒールになってるいている。

　背中の鞄からはお菓子が溢れてる。そして、ずっと僕を誘ってる。

　遊ぼうよ。

　宿題なんてしなくていいよ。

　立派な大人は宿題なんてしないんだよ。

　ドリームでキャストでトゥギャザーしようよ。

　だって。

　誘惑の仕方がエロい。

　もうとてつもなくエロい。

　僕が大人ならイチコロだっただろう。

　そして、三日坊主は歌を歌う。

　CHA-LA HEAD-CHA-LA。

　気分はスパーキング。

　三日坊主のせいで「ちゃらへっちゃら」って日本語で打っても勝手にCHA-LA HEAD-CHA-LAになっちゃう。

　何だか宿題しなくてもへっちゃらな気がする。

とここで気がつく。繰り返すこの状況。全然へっちゃらじゃない。

　僕だけが気づいている。同じような日を繰り返していることを。

　三日坊主が来たことで確信した。僕は同じ日を過ごしてる。

　でもどうしてだ？どうすればこれを脱出できる？

　そして僕は一つの事を思い出した。この非科学的な事には、非科学的な生物に聞いたらいいのではないかと。

　妄想的夏休みの宿題

　14日目

　兆し

　続く。