エーテリア宗教の話

@remon3212414

エーテリア教

過去にエーテリア教信者になってしまった経路は話せば長くなる。

ある日、エーテリア教のチラシとともにエーテリア特製ティッシュを配っていたカイロスがいたんだ。カイロスをよく見ると、手にエーテリアのロゴのハンコが押されていたんだ。ハンコの右下に小さく「Aetheria's official stamp of approval」と書いてたかな。

テレビで、「エーテリア教に入会する人続出!!」というニュースを見たことがあったんだけど、そんなの嘘だろ、と思っていたんだ。今までそんなニュースを見たことなかったしね。そこで気になって、カイロスに話しかけたんだ。どうしてそんなにエーテリアを信仰しているの?と聞いたんだ。エーテリア教に入った理由も知りたかった。

そしてカイロスが言ったんだ。「逆になんでお前はエーテリアを好きじゃないんだ?」少し考えてから言った。「好きになる理由がないからね。」

そのとき、カイロスがいきなり襲ってきて、縛られたんだ。そのまま、どこかよくわからない部屋に連れてこられて、カイロスが、「好きじゃないのなら、時間をかけてでも、無理やりにでも、命を懸けてでも、好きになる義務がある。」と言ったんだ。

その後、麻酔薬を注入され、無理やり眠らされたんだ。そこからは何も覚えていない。

そして、気がつけば病院にいたんだ。真っ白で明るい壁。白衣を着た医者。自分はなぜ病院にいるのかが分からなくて、パニックになったんだ。その後、医者に話を聞くと、「あなたは、重度なエーテリア教信者になっていました。覚えていませんか?あなたが街を歩いているときに、近くの人に、エーテリア教を無理やり勧誘したり、エーテリア教のチラシを街全体に貼っていましたよ。」と、言われた。思い出そうとしてもどうしても思い出せない感覚に、少し腹を立てた。

その時、カイロスに無理やり眠らされたことを思い出したんだ。でも、僕をエーテリア教信者にした犯人がカイロスだとは思うが、確信はない。

考えながら帰った後、息抜きにテレビを見たんだ。そうしたら、ニュース番組で、「カイロス容疑者、強制的にエーテリア教に市民を入らせたとして現在、逮捕されました。」というニュースを見て、確信した。

もともと、カイロスは前まで大人しくて優しい性格で、僕を含め結構友達がいたんだ。そんなカイロスが、このようなことをするとは、思ってもなかった。でも、実際にこのような事件が起きているので、洗脳の力は恐ろしいと改めて強く感じた。

結局、この事件の後も、エーテリア教に関する事件が多発したため、エーテリア教は廃止された。結果オーライと言えるのかどうかは分からないが、洗脳の怖さを知れた体験でもあった。

エーテリア教信者  カイロス・ヴェルデ(25)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エーテリア宗教の話 @remon3212414

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る