第11話Mounting

 厳しいついでにもう一つ考えるなら、

「おまえは今日誰に会ったのだ?」

 「キジマさん」が訪れるのは深夜であるから、恐らく0時は周り日付は変わっているだろう。

 ならば、その日会った人は目の前の人物(人ではないかも)しかいない。


 もちろん3つの答えが正確かどうかも判らないのだが、僕が思うには答えの方は間違っていない気がする。

 あの日、クラス中が夢中になって求めた答え、「キジマさん」本編の方は最早何処かへ行ってしまい、皆、その答えを必死で覚えた。50年経っても僕の記憶に残り続けるその解答は正解だと思いたい。


 とりあえず3つ目の問いは、

「おまえは今日誰に会ったのだ?」(仮)にしておきます。


 ある意味「キジマさん」は召喚されて現れているのだ、”降霊術”と言ってもいいかもしれない。

 ”怪談「キジマさん」”を聞く事は「キジマさん」を呼び出す事に他ならない。

 また現れた「キジマさん」は自分から名乗る事は無いが、遭遇した(呼び出した)方は相手が「キジマさん」である事を承知しているハズである。

「おまえは今誰と話していると思っているのだ」

 と上から目線であっても不思議ではない。主導権はあちらにあるのだ。

 こちらとしては「助けてくれ」と叫びたいくらいであろう。

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