第14話 sideユウキ
~ユウキ視点~
「悠莉?悠莉!!」
悠莉は笑顔を浮かべ、気を失った。
私がやったことは脳の魔力を複製し、剣術に関しての情報を悠莉に渡しただけだ。悠莉が倒れるとしたら、1つ心当たりがある。
「まさかっ!」
やってしまった。
生きている年月が長いからか、剣術に関しての情報はざっと、200年分以上はあるはずだ。その200年の情報が一気に、なにも知らない悠莉に渡したとなると、気を失うのも当然。
まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいッ!
ユウキはパニック状態になっていた。
数分後、ようやくユウキは落ち着いた。
まずは、悠莉の安全確認をすることにした。
名前 片瀬悠莉 (昏睡状態)
種族
性別 女
年齢 21
LV 1
MP 200/200
SP 10
種族スキル 《不老》《創造》
ユニークスキル 《霊視》《霊感》
スキル 《鑑定》《魔力感知》《魔力操作》《光魔法》《無属性魔法》《剣術(短剣)》《偽装》《隠密》
悠莉は死んではいないが、昏睡状態になっていた。
「目が覚めるのを待つしかないのか…。また私を一人にするのか…。もう一人は嫌だよ…」
ユウキの声は今にも泣き出しそうな声だった。
一日経った。
もしかしたら起きているんじゃないかと、思ったがそんなことはなかった。
三日経った。
悠莉に変化はなかった。
十日経った。
まだ目を覚まさない。
一ヶ月経った。
半年経った。
一年経った。
三年経った。
十年経った。
それでも起きる気配は一向にない。
三十年経った。
五十年経った。
ついに百年経った。
「なぁ……、いつになったらあの頃みたいに………」
それでもユウキは待ち続ける。
たった一人のために。
たった1つの、約束のために。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます