第4話
「では説明いたします」
女神様が私が死んだ理由を教えてくれるらしい。
「その前に、質問させていただきます。あなたは死ぬ前に何を見ましたか?」
死ぬ前?死ぬ前というと…
「まばゆい光が迫ってきました!」
「いえそちらではなく」
一瞬にして否定された。
「言い方を変えましょう。ではいつもと違うものを見ませんでしたか?」
いつもと?「モヤ」はいつも見ているから違う。では何のことだ。
「わかりません」
「……はぁ」
「何ですかそのため息。ちょっと私をそんな哀れんだ目で見ないでくださいよ」
「冗談です」
冗談にしてもあれはひどい!!私のトラウマを抉ってくるあの目はひどい!!
「答えは 雪 です」
「雪?」
「はい 雪 です」
雪がなぜ私の死んだ原因になるんだ?
「あなたいま [なぜ雪が死んだ原因になるのか] と考えましたね」
「勝手に思考を読まないでくださいよ」
「読んでませんが?」
「…………」
「まぁその話しはおいといて」
おいとかれた
「実はですねあの雪、普通の雪ではないんですよ」
「ホワイトクリスマスだったもんね」
「そういうことではないです」
またしても一瞬にして否定された
「実はあの雪こちらの世界の副産物のようなものでして、その雪が降りかっかた人にはとてつもない不幸に襲われるというものでしてその…あなたがもといた世界も被害をもたらしてしまい…」
「つまり私が死んだのはあの雪のせいだってことですか?」
「はい。直接的な被害がないとはいえ間接的な被害だったのでおそらく…そう考えられます…」
「そうですか」
「…あの、怒らないのですか?」
「えっ、怒る理由ある?」
「だって、他の被害者にはさんざん言われましたから…[だったらもとの世界に戻せ]だとか、[何で俺じゃないといけないんだ]などとたくさん言われましたから…」
「それは、ひどいね…」
泣き出しそうな女神様を少しなだめてあげた。
「ありがとうございます…」
「いえいえ」
一旦話が落ち着いたところで
「で、私は何をすればいいの?」
「いえ、特にやることはありません」
「何のために私を招いたの?」
「謝罪です」
「えっ、それだけ?」
「はい、それだけです」
「…………」
「冗談です」
「よかったぁ」
「実は謝罪を兼ねて新たなる生を満喫させたいと思いまして、俗に言う《異世界転生》ってやつです」
「…………」
「ほ、本当ですよ!」
「っ…、やった~!!! ってちょっと待って!!!」
「何ですか?」
「さっき[他の被害者]って言ったよね」
「は、はい」
「つまり他の被害者の人も異世界転生してるってことですよね」
「…はい」
「私そいつらに会いたくないんだが」
だって女神様に対して無礼にもほどがあるよ。こうやって謝罪もしてくれてるのに。
「あっ、その事でしたらおすすめの大陸ありますよ」
「えっ用意周到」
「ふふっ、ありがとうございます」
「ちなみにどこですか?」
「一応この未開拓大陸というところ何ですが…」
そういって女神様は地図を出してくれた。そこには6つの大陸と黒く塗ってある1つの大陸が存在した。
「この黒く塗ってある大陸です」
「いやまぁ、見ればわかるけど…大きすぎない?」
そう、黒く塗られている大陸だけがとてつもなく大きいのだ。
「この、私が管理している世界では、魔物や魔族と言ったものたちも存在し、人族と魔族で6つの大陸を半分ずつ分けておるのですが、環境が厳しすぎてこの大陸だけは両者共に手出しができない状態にあるのです」
「私死ぬのでは?」
「大丈夫です。実は未開拓大陸の中心部に
「えっ、そうなの?」
「はい。他の転生者に会いたくないのならばここをおすすめします」
「じゃあ、そこにします」
「わかりました」
誰にも会いたくないのし、一人の方が安心できるし。
「では、あなたの種族を決めたいと思いますが何かなりたい種族などはありますか?」
「えっ、種族変えられるの!?」
「はい。それに種族だけでなくスキルや容姿の変更もできますよ」
「えーと、その、おすすめの種族ってありますか?」
「そうですね…ありません」
「…………」
「それぞれの種族がメリットとデメリットを持っているので、これだというものが存在しないのです」
「じゃあ、種族一覧みたいなのって存在しますか?」
「少し待ってください。今作りますから」
しばらくすると私の目の前にウインドウのようなものが現れた。
「そこに全種族の名前とメリット、デメリットをまとめておきました」
「はやくない!?」
「そりゃ、世界を管理していますから」
「そりゃそうだ」
ウインドウに目をとおすとたくさんの種類のメリット、デメリットがのってあった。
.・
○ よく知恵が働く
✕ うたれ弱い 寿命が他と比べて少ない
・竜族
○ 防御攻撃共に上位の存在
✕ 世界に認められたものしか人の姿になれ
ない
・
○ 夜だと身体能力が大幅に上昇する
✕ 日光の耐性がないと最悪死に至る
etc……
「これ、と言ったものが存在しないのですが…」
「そうですよね…」
んーどうしようかな悩むな…
「それでしたら、これなんていかがですか」
目の前に新しいウインドウが現れた。するとそこには5つの種族がのっていた。
・精霊族
・悪魔族
・天使族
・霊族
・■■■■
「…何かヤバイののってません?」
「いえ、変なものは一切いれていませんが…」
「この、一番下のやつは何ですか?」
「それは■■■■といいあなたのためだけに作りました」
「いまなんて?」
「ですから、あなたのためだけに作りました」
「いえ種族の方です」
「■■■■ですよ」
「ノイズがかかったように聞こえるのですが」
「まぁそれはなってみてからのお楽しみということで」
「じゃあそれにします」
「あら、うれしい。では容姿の変更も行いますがこれはあなたが決めてください」
うーんそうだなぁ。ゲームのアバターであれば楽にすむのだが…
「そういえばあなたはゲームが好きなんでしたよね。一応あなたがやっていたゲームのアバターを用意しましたが」
「絶対思考を読んだだろ!!」
「…読んでませんが」
「目をそらさずに言ってくれ」
「…………」
「まぁ、ゲームのアバターにしようと思うが、たくさんあるからな。どれにするか迷う」
そして私は1つのアバターに目を付けた。
「これ!!絶対にこれにする!!」
このアバターは私の一番お気に入りだった。
髪の色は銀色で、170と少し大きい、そして何よりも作るときに苦労したのはバストのサイズ。実は貧乳の方が好きで女のアバターだけサイズを変えられると知ったときには必要最低限のサイズにしたことを覚えている。
「これですか、確かにあなたが好きそうな姿をしていますね」
「…………」
「まぁそれで良いとして、後ろのあなたはどうします?」
「えっ」
後ろに誰かいたのか、気づかなかった。
後ろを向くとそこには…
「えっ!?私じゃん!?何で!?」
そこには私と同じ姿をした、何かがうしろをに立っていた。
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