第16話 樹氷の森の舞踏会1
「見て、ライファン。氷の花が咲いてるよ」
樹氷の森で、透明に輝く木々を見上げながら、、リリッシェは声を弾ませる。
枝のところどころに、花の形をした氷がついている。薄桃色の華やかだ。これは妖精の奇跡だ。妖精たちは自分で作った花を木にくっつけて回るのだ。
後ろでライファンが声を立ててわらう。
「ご機嫌だな、リリッシェ」
「うんっ。だってすごく楽しい。本当にありがとう。ねえ、ライファン。わたし、お弁当持ってきたよ」
「俺はリリッシェの好きなお菓子を用意したよ」
「ピクニックみたいだね」
「ああ、ピクニックだ」
リリッシェは雪道をぴょんぴょん跳ねる。林の真ん中に凍った池があった。
「きれいー……」
池は雪や氷の花を閉じ込めて凍っていた。光が差し込んでふしぎな色に輝いている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます