おまけⅡ エナス村にて アイル

ーーーーーside アイルーーーーー

 村の広場に集まってカイルたちの謁見式を見るようにと村の教会で神託があったことを訊き、村の広場でその時を待っていると、ジジジジィという音を立てながら大きな画面が出てきて、

「初めましてだな、カイル、アイリス、アッシュ、サラ。今代の勇者パーティのメンバーだな。それと、カイル、指示聞いてくれてありがとな。これでようやっと話ができる。」

と神と思しき男性がいい、

「いえ」

とカイルが答えて首を横に振った。すると、

「俺は勇者から神になったから魔法神アレンって呼ばれてる。こっちは元幼馴染で聖女だった聖神ユリアナ。俺と同時に神になったんだが、如何せん人見知りでな、初めて会う人とはしゃべれないんだわ。ああ、この後帰ったら婚約式をしてくれ。祝福はやるらしいから。あ、それと、今ここで俺とユリアナの加護をやる。俺の加護は済まんがいかんせん魔法限定でな。全員に恩恵は行くと思うが、少し限定的かもしれん。まぁ、と言っても本来付与できないはずの魔法を付与できるようになるから効果は絶大かもしれん。例えばディメンションブレード、グラビティコラプス、とかの攻撃魔法の付与可能化だな。それと、ユリアナの加護は魔力の回復速度5倍、常時体力回復、回復魔術、魔法効果3倍増だから、有効活用してくれ。お前ら、魔力の量も回復量もけた違いだから大いに役立つはずだ。まぁ、カイルの場合ほとんど減りすらしないから体力回復の方がありがたいかもしれんが。カイルが回復使ったら死んでさえいなければおそらく致命傷でも直してしまいそうだし、アイリスは蘇生魔術を使わなくても死後1時間以内なら最高位魔術、エクストラヒールで蘇生、蘇生魔術を使えば2日以内なら行けるんじゃないか?」

と行っていて、目を見開いた。

「「「「ありがとうございました!!」」」」

と言うと、

「アイリス、カイルは気づいてるだろうけど、アッシュ、サラ、お前らもここで婚約しろよ。どう見ても二人とも恋してる者同士の顔だぞ。」

といわれて、アッシュ、サラは顔を真っ赤にしつつ、

「「わかりました。そうさせていただきます。」」

と言っていたので、アイリスと二人で顔を見合わせて微笑んだ。そして、魔法神アレン様の、

「じゃぁ、また戦いが終わって天界でな。カイル。いい仲間を持ったな。」

という声を聞きつつ、現実に戻ってきた。そして、

「「カイル、アイリス、」」『および』「「アッシュ、サラ」」『両2名はここに婚約することを誓う。』

と宣言すると、先ほどみた聖神ユリアナ様の魔力が僕ら全員に降り注ぎ、祝福がかかったのが分かった。そして、国王様の、

「勇者認定式を行う。使わないと聞いているが神剣を授与、勇者の証である神から送られしブローチを常に胸につけ、常に勇者として人々を救い、導く立場にあることを自覚して行動してくれ。それでは、解散する!!そして、勇者様御一行はこの後私の執務室に来てくれ。」

との宣言とともに謁見式が終わり、その場にいたすべての人がその部屋から出て行ったのを見て、一緒に見ていたアマーリア、イリスに、

「ほら、ね。行った通りだったでしょ?」

と言うと、イリスが、

「ごめんなさい。そのとおりね。すごいわね。」

と謝ってきたが、

「いいのよ。ふつうはわからないと思うし。たまたま当たってただけだしね。」

と言って、微笑んでおいた。そして、村長さんの

「じゃぁ、各々解散!」

という言葉を聞いて、

「またね。」

と言って、二人の、

「またね。」

という返事を聞きながら、カインに、

「じゃぁ、帰りましょう。」

と言って、一緒に連れ立って家に帰った。

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