第3話 ミノタウロス

 急いで帰って家に着くと、家の扉を3回ノックして、

「ただ今、母さん。」

と言って家に入った。すると、母さんが、

「なんか物凄い音がして、悲鳴が聞こえたけど大丈夫だった?それと、アイリスとも会えた?」

と訊いてきたので、

「うん、何とか大丈夫だったよ。アイリスとも会えたよ。」

と答えた。すると、

「よかった。」

と言って、ほっと息を吐いたので、

「アイリスと相談して村長さんの家に集まることになったから、手が空いたらすぐに行ける?」

と訊くと、

「いいわよ。ちょっとだけ待ってね。この料理、仕上げたら行くわ。」

と言ったので、少し待っていると、

「できたわ。行きましょう。」

と言って、村長さんの家に向かったのだった。村長さんの家に着くと、すでにアイリス、アッシュ、二人のお母さんたち、村長さんが既にそろっていたので、村の南西の門の穴ができた場所に向かった。そして、みんなに、

「この場所で、なんか牛の顔をした人型の魔物に大斧で襲われて、咄嗟に避けれはしたんだけど、地面に大斧がついた瞬間に崩落してこの穴ができて、この真下に、本があって、それを触ったら、魔法に関する知識が流れ込んできて、それを使ってその魔物を倒して、地上まで戻ってきたんだ。」

と説明すると、村長さんが、

「昔王都にいたときにその魔物の記録を読んだことがあるな。確か、ミノタウロスと言ったか。王都の騎士団、軍が総出でたった1匹にかかって確か1000人以上の犠牲を出しながら何とか撃退した、と記録にはあったな。すごいな、魔法というのは。」

と褒められて照れ臭くなって、照れ笑いをしながら

「ありがとうございます。」

と言って、ぺこりとした。そして、村長さんが、

「今日の夜は宴会にしようか。ちょうどカイル君の成人でもあるし。じゃぁ、いったん解散じゃの。」

と言って、一旦お開きになったのだった。

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