第32話 摩訶不思議の原因か?総裁候補の演説会での醜聞
「事件は、演説会場で起きている。SNS上で起きているんじゃない」
まさに現場百遍。高市氏の演説会はどの地域でも満員御礼だった。態々足を運んでくれた党員・党友の方々のハートを射抜いていた。それで終わっていれば、高市氏、女性初の総理になる、という見出しが躍っていたのに違いない。
総裁選決選投票を見ている限り、石破氏の落胆は「またか」の雰囲気だった。株価を読む賢人も直前買いまくって、株価上昇。発表後、急落。株価を読み取る嗅覚を見事に裏切った。いや、苔にされた。
議員も人の子。自分の党や同僚を苔にされ過ぎれば嫌気が指す。同時に求心力を失う。人に好かれる人は悪口を言わない。言われるがの気持ちが分かっているから。ボケ、アホ、カス、と言いたくなるが喧嘩の入り口でしかない。子供の頃、小競り合いの後去る際に、お前のかぁさんでべそ、と本人ではなく、他に怒りを転じてその場を遠ざかる。なんとも平和な憂さ晴らし。
今回、一回目の投票で人気の小泉氏に引けを取らない得票数。石破は氏は半分強。決選で人気のない石破氏が逆転して、一番驚いたのが本人だろう。反高市の派閥票が入ったのは確かだろうが、今回は連絡が上手く取れなかったようだ。ボスからのメールが届かない。結局自分の判断で投票した。応援団が敵を作り煽りに煽った。それは議員に恫喝とも取れる酷いものだった。その応援を耳にすれば、高市氏に入れない。だから石破氏に入れた者が少なくない。
醜聞で相手を陥れる手法の報復とも思える当事者の気持ちが石破氏への票となったのでは。だから、誰もが予想できない結果が起こったのではないだろうか。
あのような大逆転は、九回裏ツーアウト満塁で0-3で負けている状況でサヨナラ満塁ホームランが出たような状況下でありながら、大きな拍手が湧かなかったのが全てを表している。
やっぱり、事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ。現場百遍は大事だ。一本一本の木に注意を奪われると、森全体を見ない。まさに「木を見て森を見ず」だと痛感する出来事だった。
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