第28話 休み時間
5時間目の授業が終わった瞬間、まるで解放されたような気持ちになった。教室が賑やかになる中、私は鈴木と真知子、星子ちゃんを呼んだ。彼女たちの笑顔を見ると、心がほっこりする。
「休み時間って最高だね!
私は言った。
「うんうん!全然勉強のこと考えなくていいもんね!」
真知子がにこにこしながら答える。
鈴木もその流れに乗って、
「そうだな、給食の後は休むのが一番だ。特にお前はいつも食べることしか考えてないし」
とまたからかう。
「うるさい!私は気にしてないよ!」
つい反発してみる。けどそんな言葉を返しながらも心の中では、やっぱり鈴木とのおしゃべりが楽しい。
「さて、何して遊ぶ?」
星子ちゃんが明るく提案する。彼女は元気いっぱいで、どんな時でも周りを明るくしてくれる。
「うーん、鬼ごっこでもする?」
真知子が言うと、私は
「それいいね!運動不足解消にもなるし!」
と賛成。
でも、休み時間って10分だけだし・・・。まあ、いっか!校庭でやるよね!
「じゃあ、ケイドロね。泥棒やるよ。その代わり、お前はケイドロの時にわたくしを狙わないでくれ」
鈴木が冗談っぽく言うと、周りが笑い出す。
「もちろん!でも、やめたらどうするの?」
私は意地悪く首をかしげてみせる。
「それは…お前が特訓してくれるって約束するかな?」
鈴木がニヤニヤしながら返してくる。
「そんなの無理に決まってる!」
笑いながら言った。
その時、鈴木は手を叩いて笑い出した。それに連れて私たちも笑顔になる。やっぱりこの瞬間が大好きだ。
そうして、みんなで校庭に出ると、柔らかな陽射しが心地よくて、青空がまぶしかった。鬼ごっこが始まると、みんなが大声で笑いながら走り出した。私は全力で走って、みんなを追いかける。鈴木が逃げる姿を見て思わず笑いながら、心の中で「絶対に捕まえる!」と決意する。
時間があっという間に過ぎ、私は涙が出るほど笑って、息を切らしながらも、心は満足でいっぱいだった。みんなの顔を見ながら、友達との絆を感じる瞬間が何よりも大切だと再確認する。
私たちは教室へ戻った。
「次は何しようか?」
疲れた体を休めながら、またみんなに呼びかける。
「じゃあ、授業!」
鈴木が言った。
すると同時に、チャイムが鳴ると、全員が大爆笑した。
心の中で、これこそ私が学校で感じる幸せ。その瞬間がいつまでも続いてほしいと思った。次の休み時間が待ち遠しい。今日は本当に良かった、そんな気持ちでいっぱいだった。友達と一緒にいるって、本当に楽しいよね。
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