第7章 「青のリズム」を追え!
第19話 シャドウムーンの新しい計画
1週間後の土曜日。
夕陽が沈みかけて、街がオレンジ色に染まる頃、私は輝の家に集まった仲間たちとワクワクしながら過ごしていた。昨日のブルーライトとの激しい戦いを乗り越えた後、私たちの結束はますます強くなっている。今日は、大きな計画を立てる日だ。
「今日も楽しい計画を立てるぞー!」
私は元気いっぱいに声を上げた。
「よっしゃ、何から始めようか?」
葵斗がニヤリと笑みを浮かべる。
「これまでの情報、まとめようよ。何か新しい計画が必要だし!」
小さなソファに座った葵斗がパソコンをいじり始めた。
やっぱり、今日も葵斗がお菓子を持って来てる!今日はドーナツと大量のあめ玉!
私は、みんなの顔をじっくり見回して、話した。
「そうだね!サファイア『青のリズム』が狙われる噂を聞いたし、絶対に防がなきゃ!」
「ブルーライトがそのサファイアを盗み出す計画を立てているらしいって、警察も気づいているみたいよ。ブルーライトの仲間はたくさんいるから油断できなわ」
夜野ちゃんが真剣な表情で言った。
「本気で準備しないとな。ブルーライトの動きを予測するために、あらかじめダミーのサファイアを設置しよう。目をくらませるために、ダミーを使うんだ」
陽斗が提案してくれた。
「いいね、そのアイディア!ダミーは見た目が本物そっくりだし、罠にかけて好奇心を引き寄せることができるかも!」
星子ちゃんが言った。
「ダミーのサファイアを作っておこう!」
輝が手を打ちながら決めた。
「でも、ダミーを作ったあと、どこに置くのがいいのかしら?」
夜野ちゃんが考え込む。
「それなら、絵里子さんにお願いして、ショーケースの中のサファイアをダミーのサファイアに変えてもらうって言うのはどう?」
陽斗が目をキラキラさせながら提案!
「いいじゃんそれ!じゃあ、ダミーが出来上がったら、私が絵里子さんに言うよ」
私はワクワクしながら部屋を歩き回った。
「いいんじゃない?」
輝が言った。
「ありがとう!絵里子さんも、絶対賛成してくれるよね!」
私は得意気に笑った。
「それから、ダミーのサファイアの周りに罠も仕掛けるべきじゃじゃいにか?決めるべき場所に隠しカメラを設置して、ダークスターが来たらすぐオレたちが捕まえる」
葵斗が計画を練り始めた。
「そうだ、警報装置も準備しておこう!ブルーライトたちが来たら、すぐになってわかりやすそうだし!」
私は興奮気味に手を叩く。
「でも、実際に捕まえるためには、準備が全て整ってからだ。無理は禁物だよ」
輝が真剣な声で言った。
「そんなの心配することはないよ!私たちはチームなんだから」
私はみんなを元気づける。
「じゃあ、次はどんな流れで行動するか細かく決めよう!」
陽斗が言い、皆が一斉に耳を傾けた。
午前中から始まった長い長い計画立ては、皆で意見を出し合いながら何時間も続いた。私たちは楽しさと緊張感に包まれて、最終段取りを決めた。
夜も更けていく中で、私は心の中で大切なことを再確認した。ひとつの目標に向かって、仲間たちと共に団結し、楽しみながら進めていく。そして、毎回の冒険が自分にとって大きな成長につながっていることを感じていた。
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20分後。
計画を立て終わった私たちは、お菓子を食べていた。
「ドーナツさいこー!!」
葵斗が叫ぶ。
「お菓子好きだなあ、おまえ」
輝が言う。
私たち、頑張ったんだよ、計画立てるの!でも、すっごい楽しかった!
「あれっ、このドーナツ、もしかしてあそこのお店の期間限定のやつ!?」
私は気づいた。あそこのドーナツ屋さんには普段ないドーナツだったからだ!
「そうだよ。兄ちゃんと2時間もならんだの!」
「あん時はほんとに疲れたよな」
輝が言う。
「これ、私もならんで買おうとしたけど、途中で売り切れちゃったんだよね」
「葵斗が欲しいっていうから、電車で隣の県まで行ったんだよな」
輝が苦笑いしながら言った。
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1時間後。
「明日も頑張ろう!」
私は明るく言った。
「おう!」
仲間たちが元気よく返す。こうして、シャドウムーンの楽しい充実した一日は幕を閉じた。もう、夜遅い時間だ。
私たちはそれぞれの家に帰った。
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