第17話 やっぱり、ショッピングモールは超広い!
1時間後。
私と輝、そして葵斗は、ショッピングモールの中を歩き回っていた。周囲を見回すと、至る所にセールのポスターが華やかに掲げられ、まるでお祭りのように賑わっている。色とりどりの商品が並べられ、楽しそうに買い物をする人々の姿が目に映り、私の心もワクワクした気持ちでいっぱいになった。
「うおっ、すげー!なんかどこもセールやってるな。」
葵斗が目を輝かせながら叫んだ。
「だね!やっぱここ、超広い!」
私も彼の熱意に負けじと答える。このショッピングモールは本当に広くて、各フロアのレイアウトもすごく魅力的。どこに行こうか迷ってしまうほどだ。
「さて、ターゲットを見つける前に、ちょっと見たいショップがあるんだけど。」
葵斗が指をさした先には、流行りのストリートファッションのお店が見えていた。
かっこいい服やおしゃれなアクセサリーが所狭しと並び、私の視線は吸い寄せられた。
「ねえ、ちょっとあそこのお店寄ってもいい?私、新しい服を買いたい気分なんだ」
笑顔でお願いしてみると、輝は一瞬ためらったけど、葵斗が快く頷いてくれた。
「もちろん、気に入ったら買ってやるぞ!」
葵斗が手でOKサインをし、私と一緒にお店の中に入ってくれた。
店内に足を踏み入れると、鮮やかな色合いと様々なデザインが目に飛び込んできて、心が躍る。ディスプレイの中でひときわ目立つスカートを手に取り、「これ、可愛い!どう思う?」と葵斗に見せてみた。
「…うーん、オレにはよく分からないけど、影には似合うんじゃない?」
葵斗はちょっと戸惑った顔をしながらも、優しい笑顔を浮かべて答えてくれた。その瞬間、彼の言葉に少しだけ自信がついた。
それから私たちは、次々と服を試着したり、楽しくおしゃべりしたりして、気がつけばもう1時間も経っていた。ショッピングモールの時間があっという間に過ぎ去るのは、誰でも同じだろう。でも、心の奥底では、ブルーライトのことが気にかかっていた。
「あ、そうだ、そろそろ本題に戻らないとな」
輝がその場の雰囲気を引き戻すように言った。
「モールの中心のオープンスペースに行ってみよう。あそこがイベントのメインスポットだから、ブルーライトがいる可能性が高い!」
私たちは急いでオープンスペースへ向かう。オープンスペースには、ブルーライトたちが狙っているサファイアが展示されているんだ。
そこに着くと、すでに多くの人々で賑わっていた。大きなステージが用意され、青い光が点滅している。その光が何か特別な瞬間を予告するようで、心が高鳴った。
「ほら、見て!あのステージの裏、監視カメラで確認したけど、何だか怪しい動きが…!」
いつのまにかそばにあったイスに座り、机に置いたパソコンの画面を葵斗が目を細めて見つめた。
「本当に?やっぱりダークスターたち、来てるのか」
心配そうに輝が声を潜める。
「絶対、何かあるはず!」
私は自分を奮いたたせるように、声を上げた。
「「ああ」」
私たちの心は、ショッピングモールの賑わいと共にドキドキしていた。ブルーライトたちの存在は頭から離れないけれども、ここで買い物を楽しむことも大切だと思った。だから、私は言った。
「ねえ、これから二階に上がってみようよ!売り場がたくさんあるし、もしかしたらブルーライトがこのオープンスペースじゃないところにいるかもしれないし。」
私は輝と葵斗に提案した。視線を上に向けると、カラフルなバルーンが飾られたエスカレーターが光っていて、ウキウキする気持ちをさらに盛り上げてくれる。
「いいね!でも、その前にもう少しこの階を楽しんでもいい?」
葵斗が靴の売られているお店を見つめながら言った。
「もちろん!ちょっとだけ見て歩こう!」
「なんのためにオープンスペースに来たんだか・・・」
輝が呟いたのが聞こえた。
葵斗はパソコンの電源を切ってリュックの中に入れると立ち上がった。
私たちはその靴のお店に着いた。
靴の商品が何足も並んでいて、どれも魅力的。このモールは、さまざまなショップが揃っていて、まるで夢の国みたいだ。
葵斗は気に入った靴を見つけ、「これ、履き心地が良さそうだね!」と目を輝かせている。
私も思わず彼と同じように商品を手に取り、ワクワクしながら試着する。
そんな中、輝が急に顔をしかめた。
「あ、ちょっと待って。ダークスターたちが動いてるかもしれないから、目を光らせてて!」
ああ、そうだった。少しの時間だけ夢中になって買い物を楽しんでいた私たちだったが、使命を忘れてはいけない。気を取り直し、私は再び2階へ向かう決意をした。
「じゃあ、2階に上がろう!」
私はエスカレーターの前に立ち、葵斗と輝を振り返った。
2階に着くと、さらにいろんなお店が目の前に広がっていた。ファッション、雑貨、電化製品まであり、どれも興味深い。しかし、私たちの目的はブルーライトを見つけること。
「どこに行こうか?」
葵斗が周囲を見渡している。
「このフロアも広いし、どこか怪しい気配を感じたらすぐに教えて!」
「じゃあ、まずあの店に入ってみる?さっきのステージから近いし、周囲の様子もチェックできるかも。」輝が指を指し、私も無意識に頷いた。
お店に入ると、明るいデザインの最近のトレンドがズラリ。他の客たちが楽しそうに買い物をしているのを見ながら、私たちは注意深く周辺を観察した。
「ねえ、ここで新しいトップスを見つけたよ!」
私は思わず見せびらかした。可愛いデザインに心が浮き立ったが、頭の中ではまだブルーライトの影を探している。
「まあいいか。ブルーライトたちを探しながら買い物すれば」
輝が呟いた。
「ありがとう!イベントを楽しむことも大切だしね」
私は何か特別なアイテムがここにあればいいなという思いを込めていた。
次の店へ進みながら、同時に周囲の視線も配ることにした。
それから何軒かのお店を巡って、ついに運命の出会いを迎えた。あの時、私は見逃しそうになった秘密のポスターが、ブルーライトについてのヒントを示しているのを見つけた。
「おい、これ見て!このポスター、さっきのステージ上のイベントのことが書いてある!」
輝の言葉に、心の中で喜びが駆け巡る。
「じゃあ、急いであの場所に戻ろう!」
輝の言葉に、葵斗とともに再び動き出す。
しかし、私たちの心を掻き立てるショッピングの経過を楽しむ中で、同時にブルーライトたちとの対決が近づいていることをしっかりと意識しなければならない。だが、どんな困難が待っていても、私たちはワクワク胸が高鳴る仲間として、一緒に立ち向かうのだ。全力を尽くして楽しむ準備ができていた。
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