第12話 転校生・“怪盗スター”こと月川星子(つきかわ ほしこ)登場!
1週間後の月曜日、1時間目は学活。
私の教室に、転校生がやって来た!
「兵庫から来ました、月川星子(つきかわ ほしこ)です!よろしくお願いします!」
黒板の前に立つ星子ちゃんはおじぎをした。黒板には、「月川星子」と書かれている。
それと同時に、盛大な拍手が。
私も拍手をした。
茶髪の短いポニーテールに、前髪には星形のヘアピン。そして、朝枝中学校のセーラー服という格好の可愛い女の子だ。
挨拶を終えた星子ちゃんは、私の前の席に座った。
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休み時間。
星子ちゃんが、私にこっそり話しかけた。
「おはよう、怪盗シャドウちゃん!私、シャドウちゃんの大ファンの怪盗スター!関西では有名な怪盗だよ⭐︎」
キラーン!と、星子ちゃんが輝いて見える。
まっ、まぶしい!
「よ、よろしくね!」
私はちょっととまどいながら言った。
「でも星子ちゃん、どこで私の正体に気づいたの?」
私が聞くと、星子ちゃんは「ふっふっふ・・・。それはね・・・」と言った。
「テレビでシャドウちゃんを見た時、前髪にそのヘアピンがついてるのがちょっと見えたんだ!」
「すごい!それだけで気づいちゃったの?」
「うん。だってそのヘアピン、10個限定で作られたやつでしょ?」
ギクッ!この人、するどい!
「そうだよ。小学1年生の時、『当たりを引いたら10個限定、月のヘアピンをプレゼント!』っていうクジがショッピングモールでやっててね。私がちょうど誕生日の日だったから、一緒にいた輝にひいてもらったの!そしたら、そのクジで初めて当たりを引いたってお店の人に言われて・・・。それで、今でも大切にしてるってわけ!」
「そんなエピソードが・・・。いいね!」
こうして私と星子ちゃんは仲良くなっていった。
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私は、輝、葵斗、夜野さん、星子ちゃん、それともう1人の転校生と歩いていた。
どうやら、輝と夜野さんのクラスにも、男子の転校生が来たみたい。
「私は月川星子。兵庫県から来た怪盗スターよ!で、こっちの男子は私の助手!」
「オレの名前は天野陽斗(あまの はると)!よろしくな!」
その男子転校生は言った。
「「「よろしく!」」」
私たちは言った。
「あの・・・影さんたち」
あれ?なんか夜野さんが下の名前で呼んでくれた。
「私のことは、夜野ちゃん、でいいですよ」
夜野さん・・・じゃなくて夜野ちゃんが、恥ずかしそうに言った。
「いいよ、夜野ちゃん」
私は返事をした。
「ありがとう」
新たに怪盗仲間が増えた!これから、どんなことが起こるんだろう?楽しみだな!
私たちは楽しく喋りながら帰った。
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