第3章 シャドウムーン
第11話 怪盗ムーンとその助手って・・・⁉︎
事件がひと段落し、街に平和が戻ってきた!
だけど、私たちにはもうひとつだけ、気になることがある。
それは、クールビューティーな怪盗ムーンの正体だ!
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朝枝中学校にて。
5時間目が終わり、みんなが帰り始めた。
私は教室でリュックを背負った。
「おーい、影ー!」
いつものように、輝の呼ぶ声がする。呼ぶ、声がする・・・?
私はゆっくりと入り口の方を向いた。
あれ?いつもとなんだか違うような・・・?
あの人は確か・・・?
「忘れたの?オレだよ、オレ!」
「あっ、葵斗(あおと)⁉︎どうりで輝じゃないような感じがしたわけか!」
彼は佐藤葵斗(さとう あおと)。イタズラとプログラミングが大好きな私の同級生の男子。みんな、もうわかった?
葵斗の後ろに、輝がやってきた。2人とも、やっぱり超似てる!
そう、輝と葵斗は双子の兄弟!輝が兄で、葵斗が弟。
「兄ちゃん!なんか影が、オレの存在忘れてるみてぇーだぞ」
「確かに。影とお前は、しばらくあってなかったからな」
私は急いでみんなのいる廊下に行った。
「こんにちは、月野さん」
後ろに、夜野さんが来た。
「ねえねえ夜野さん、誰かに似てるような?」
私は聞いてみた。
「そうね、今は人が少ないから言ってあげる。私は怪盗ムーンよ。大きな声で言わないでね!」
夜野さんが、小声で言った。
「ええええええ⁉︎」
私は思わず叫んでしまった。
「よ、夜野がムーンか。ってことは葵斗、お前が助手だな?」
輝が葵斗に聞いた。
「ま、まあ・・・。ムーンの助手、だけど」
葵斗が言った。
「最初っからそうだと思ってたんだよなあ」
「えっ、輝、最初から気づいてたの⁉︎」
「ああ。いっときから、よく夜野がうちに来るようになってそれで怪しいと思ってたんだ」
「なあんだ、そういうことか!」
私はほっとした。
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