第7話 本当に、大切なもの
そして、また1週間がたち、日曜日になった。
夜10時。
私は、歩道を走っていた。
もちろん、怪盗シャドウの衣装を着てるよ。
今は、ブルーライトたちから取り返した、また別のサファイアを、持ち主に届けようとしてるとこ。
「ん?」
マンションの屋上に、誰かが立ってる。それに、そのマンションの周りにはたくさんの人と警察官が。
「あれは・・・。ムーン⁉︎」
私は人混みの中をかき分け、マンションの中に入ろうとする。
『やめといた方がいいと思うぜ』
そんな輝の言葉を聞かずに、私はサファイアを持ったままマンションの中の怪盗を猛ダッシュで走った!
『おい影!ムーンに会う気か?早くサファイアを返しに行かないと』
「あっ!忘れてた・・・」
私は、足を止めた。
そういえば、輝が言ってた、私なりの「本当に大切なもの」ってなんだろう?
自分の夢?
友達との絆?
そうだ!どちらも大切なものだ!
私は、屋上に行くのをやめて、階段を駆け降りた。
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月曜日。私が学校の教室に行くと、みんなが怪盗ムーンの話をしていた。
「昨日の怪盗ムーン、過去良かったね!」
「昨日のニュース見た?すごかったな、ムーン!」
えっ?えっ?
ちょっとみんな、シャドウのことを忘れてない⁉︎
でも・・・。
私は少し考えた。
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放課後。
私はベッドの上でゴロゴロしていた。
「怪盗ムーンねぇ・・・」
最近は、シャドウよりもムーンが注目されてる。
「はぁぁ・・・」
私は、深いため息をついたのだった。
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