第15話 お昼のオークキング
昼休み、ロイス(
――昼休みに話しましょう。さしずめランチMTってところね
そしてこの巨大な弁当箱は何かというと実は
「……ん?」
向かって右手の部屋の扉がフルオープンになっていた。扉の上には生徒会室と書いてあった。
その部屋の前を通る時にロイス(
人が死んでいたのである。
「え!!!」
部屋の中で横たわる女生徒は口から涎を垂らし微動だにしない。ロイス(
「ちょ、大丈夫ですか!一体何があったんです?」
「……う」
ロイス(
「良かった、死んでないみたいだ」
「お、お……」
その時女生徒は何かを言おうとしていた。ロイス(
「お、お腹空きました……」
「……は?」
ロイス(
「あ、朝ご飯から何も食べてなくて……」
「大抵の場合、みんなそうです」
「何か……食べるもの……」
そう言われてロイス(
「@;:「&%l4=##!!」
「うわ!何ですかいきなり」
弁当の中身を見た瞬間女生徒は目を輝かせ言葉にならない声を上げていた。
「食べていいんですか!?」
「……まあ、どうせ僕一人じゃ食べられないし、いいですよ」
「いただきます!」
その瞬間女生徒はすごい勢いで弁当を食べ始めた。よほどお腹が空いていたのだろう。ロイスは「貧民街の孤児でももうちょっと上品に食うぞ……」とちょっと引いていた。
生徒会室と外に書いてあったのでロイスは生徒会を調べてみた。スマホには「生徒会は、全校生徒が会員となって、生徒による生徒のための活動組織」とあった。
「なるほど、冒険者にとってのギルドみたいなものか」
そうするとこの女生徒は生徒会のメンバーの可能性が高いとロイスは推察した。
「ふう、ご馳走様でした」
「……は?」
満足げに腹を撫でる女生徒。ロイスは自分の目を疑った。
あれだけ重箱に所狭しと詰められていた料理がすっからかんになっていたのだ。
「ちょ、全部食べたの!?」
「?食べて良いと言われましたので」
「……す、すごい!こんなに食べる人は初めて見た!」
「え?」
ロイス(
「あれだけの量を食べたのに全然体型変わってない。一体どうなってるんですか?」
「ちょっと、レディの体をそんなにジロジロ見ないでください。非常識ですよ!」
「あ、すみません」
10人前の弁当が3分で消えるという非常識を棚に上げてロイス(
「しかし、君のお陰で命拾いしました。私は
どうやらこの女生徒はこの学校の生徒会長らしい。ロイスが調べた限り生徒会長とは全校生徒の見本となる存在と書いてあった。ロイスは色んな生徒会長がいるんだなあと感心した。
「僕は
「
アリアはその場で考え込む。そこでロイスは神無を待たせていたことを思いだす。
「あ、すみませんマリア先輩! 僕この後予定があるのでこれで失礼します」
「あ、待ってください
引き留めるマリアを後にロイス(綾人)はその場をそそくさと立ち去るのだった。
「あらあら、全く
やれやれといった感じでマリアはロイス(
「また、すぐに会うことになりますけどね。……ロイス君」
マリアの不敵な笑みと共にポケットから顔を覗かせるスマホのストラップがキラリと揺れる。それはいつぞやの襲撃の際にチフユ(偽)が使っていたナイフに刻まれていた
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