私の実家 2
これは、私が高校生になってからしばらくしてからのお話です。
私は、実家から電車通学をしていました。
その日は、部活で遅くなり家に帰り着いたのは20:00頃でした。
急いで帰ってきた為、汗だくで体中ベタべタになっていたのもあり、すぐにお風呂へと入ろうと脱衣場へ行きました。
よっしゃー!風呂やぁあ!
と思い服を脱ごうと制服に手をかけたとき…
何か視線を感じる気がしました。
誰かが…見てる…
私の目の前は風呂場。私の左側には小さな小窓。
小窓の位置はわたしの顔あたり。
そして、右側は衣類ケースなどが置いてある壁。
壁から視線を感じる訳ない。
みたくない。みたくない。みたくない。
私はうつむき怖さで声が出ません。
何故かカタカタカタカタと肩が震え始め私は顔を上げることができませんでした。
じとりじとりと汗が止まらない…
その時、ふと頭の中に流れ込んできた言葉。
母の言葉。
「幽霊だろうが生きた人間だろうが悪さをするならその時は抹消しなさい。社会的に。次の被害がでないように止めるの。息の根を。」
私はガバッと顔を上げ左の小窓を見ました。
そこには、人型の顔がありました。
顔の大きさ形は小柄な男の人のような…
少年のような…
でも。
目や口…鼻の形…影…どこにもありませんでした。
お面にある目の穴もない。
まるで陶器のようなツルッとした…顔面…
………
私はじっとその陶器のような顔面を見つめていました…
頭はぐるぐると回転させた。
外から小窓に顔を出す…
そんなできるのは身長180〜2メートル無いと顔は出せないはず…
サーッと血の気が引いていくのがわかりました。
だれ??いや…何…??
……。
てか。安全圏で尚且つタダで高校生の裸見ようとか…
図々しいな。不快。クソ野郎か?変態。
私は急にすんっ。となりました。
何なら徐々に沸き立つ苛立ちに心を奪われていきました。
私は今とは違う目。軽蔑というにはあまりにも激情をはらんだ目で変態陶器野郎を見つめ、
ふるさと言葉満載でまくし立てました。
…心の中で。
「お?何見よっとか?《何を見ているんですか?》わいなぁ?《お前は?》あ?あたいが死んだ日にゃ覚えちょいやんせな。《私が死んだ日には覚えておいてください。》打ったくっでねぇ?《殴りますからね?》幽霊だぁ?《幽霊ですって?》関係なか!《関係ありません!》そこで首洗ってまっちゃんせなぁ!《そこで首を洗って待っていてくださいね!》 」
なぜこのふるさと言葉になったのかはわかりません。
ただ。この言葉なら通じるきがしたのです。
私は、まくし立てるように念じた後、
ふいっと風呂場へ目を向け、ふろへ入りました。
心の中は煮えたぎったままでした。
風呂から上がったあと、誰もいませんでした。
「ないや。《なんだ。》やっせんぼうがぁっ。《意気地なしがっ。》」
私は軽蔑の目でさっきまでいたであろう窓をみました。
その後、何もなかったようにご飯をたべ、眠りました。
次の日、私はもしかしたらなにかがそう見えただけなのでは?
と考え、家の小窓の裏側。陶器覗き野郎がいたあたりを観に行きました。
やはり何もなく人が乗れるような段差やブロック等はありませんでした。
私は学校で
友達に笑いながらその話をしました。
友達は、まじかよwwwウケるwwwwけどこえーーwww
などなど感想を言ったあと
一人の友達がふと思い出したように言いました。
「…あれ?そういえば…あんたん家って…近くに自●の名所…あったよね?」
終わり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます