【FC】ファイナルファンタジー3 ジョブ評価
《基本事項》
ファミコン版のFF3を、バグ技などを使わずに、本来のゲームバランスで遊ぶことを前提としたジョブの評価。基本的には「ゲームをクリアする」ということを目標とする。
《豆知識:隊列について》
本作において、敵からのターゲットになる頻度は均等ではない。2番目と3番目(中央)のキャラは、1番目と4番目のキャラ(両端)より攻撃を受ける頻度が明らかに高い。
そのため、例えば魔道士系を後列で運用する場合、2・3番目に置くとバックアタックで致命傷を受けやすい。本作においてバックアタックを予防する手段は存在しないので、常に受ける前提で構えていたい。魔道士はリスクの少ない両端に配置するのが基本だ。
位置の変更は出来ないので、最初から隊列を念頭に置いたジョブ選びが必要となる。2・3番目のキャラのHPは重要なので、なるべく体力の高いジョブでレベルアップしたい。
《豆知識:攻撃回数について》
攻撃回数(最大ヒット数)は、「レベルが16の倍数+1になる(17,33,49,…)」「素早さが16の倍数になる」ごとに1回ずつ増えていく。装備品によるボーナスも含む。1段階増えるごとに目に見えて強くなるので、苦戦する場合のレベルアップの目安に。
二刀流または「両手が素手」だと、それぞれの手で攻撃するので最大ヒット数は単純に2倍になるが、「武器+素手」の場合は片手の武器のみで攻撃する(素手では攻撃しない)。特に、モンクと空手家に武器を装備させる場合は必ず二刀流にすること。そうしないと確実に素手より弱くなってしまう。
両手に盾を持っていると、攻撃力も命中率も0になるので一切ダメージを与えられない。DS版などでは表記は0でも素手相当のダメージが出るようだが、ファミコン版では攻撃能力は皆無となる。
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《たまねぎ剣士》
通常プレイではクリスタル解放後に使う必要は皆無である。アライメント(ジョブチェンジ時のキャパシティ判定に用いる、善悪・戦魔の軸を、ここではそう呼ぶことにする)がちょうど中心なので中継に便利そうだが、スムーズに進めていれば熟練度が上がることすらないだろう。
《戦士》
剣はもちろん、弓矢によって遠距離でも戦えるといういぶし銀性能は、上位互換と見なされがちなナイトにすらない特徴。ゆえにバックアタックに強いという特性を持つ。
ただ序盤は弓矢で1ヒットしか出ない上、敵もぬるいのでモンクだけ使っていても問題ない。最大の見せ場はモンクと非常に相性が悪いサラマンダー戦で、アイスヘルムを被ってフリーズソードで斬りまくろう(まあ回復は必要だがポーションで余裕)。熟練度1でも十分だ。
《モンク》
体力が高い=最大HPが伸びやすい、武器がなくても強いという2点において非常に優秀。火のクリスタルを開放するまでは全員モンクを基本にすると良い。ただ、その火のクリスタルを守っているサラマンダーとの相性は最悪である。モンク自身の魔法防御が低い上に耐性防具を装備できないためである。
Lv9で素早さが16になって攻撃回数が倍増(2回→4回)し、一気に強くなる。タイミングとしてはバハムートの山を安定して登れるようになる。次に攻撃回数が増える機会はLv17で全ジョブ共通。ハインやクラーケンを倒すあたりか。
レベルが低いうちはヌンチャクなどを装備したほうが攻撃力が上がるが、命中率は下がる。モンクに関しては最初から最後まで素手で問題ない。最序盤のレベリングは祭壇の洞窟(回復の泉あり)がベストであり、そこなら素手でも余裕。レベルを上げるうちにヌンチャクを上回る。三節棍はそこそこ強いが時期とコスパが悪すぎる。
モンク自体の出番は序盤に限られるものの、熟練度をしっかり上げておけば後々のジョブチェンジの中継点としても重宝する。その意味でも、序盤はとりえあず全員モンクを推奨。熟練度25まで上げておけばナイト・空手家・竜騎士などからフリーでチェンジできるようになる。
《白魔道士》
基本的にはミニマム&トード要員である。用が済んだらさっさとモンクに戻したほうがよい。道中の薬箱にする手もあるが、戦闘のテンポが落ちる上に熟練度を吸われるのが惜しいので、せいぜいエアロが切れたらケアルを使えるだけ使って戻してしまおう。ただし火のクリスタル以前かつ、モンクの熟練度が25に達しているなら連れ回すのも手(具体的には炎の洞窟でそうなりやすい)。
大抵の攻略サイトでは必須と書いてあるが、これはヒーラーという役割が定着した近代RPGに毒された発想であり、本作の攻略法としてはそぐわない。道中はポーションで足りるし、大抵のボスは回復を考えずに攻撃で押し切ったほうが楽。もっともポーションに頼り切るとコストがかさむし、補助呪文などの他の役割もあるとはいえ、少なくとも常時パーティに入れておくようなジョブではない。
古代遺跡ではサイレス要員として1人をメイン起用する(宿屋以降)。古代の剣の麻痺のみでは対処が難しい増殖モンスターを沈黙させる(大声で仲間を呼んでいるらしく、沈黙で封印できる)。トードやミニマムの即死は現段階ではあまり期待しないほうがいいかも。分裂対策として属性杖を持たせておくこと(防御コマンドが無いため、魔法を使わない場合は攻撃かアイテムしかない)。
《黒魔道士》
本作における攻撃魔法の存在意義は、バックアタック時の対抗手段である。物理攻撃同士であればお互いに不利になるので五分五分だが、バックアタックで隊列が乱れた状態で敵が魔法を使ってくると一方的に攻められてしまい、こちらが物理一辺倒では非常に不利になってしまう。そもそもバックアタックは本作で初登場したものだが、予防不可能かつ隊列変更に非常に手間がかかるので、物理攻撃のみという偏った編成に対して相応のリスクを与えるというゲームデザインなのだろう。
しかしながらそれでもなお、パーティに黒魔道士を投入するのはリスクヘッジとしてのコストが重すぎる。MP回復手段が限られることや、そもそも大抵の魔法がそんなに強くない(全体にまともなダメージが出るクエイクでようやく実用レベル)、前作や前々作のように物理で倒しづらい硬い雑魚がいない、体力が低くてHP成長に悪影響を及ぼすというペナルティがきついなど、システム的に異様に不遇。そもそも「HPはジョブチェンジしても据え置きだが成長量は現ジョブの体力依存」という仕様がそもそもおかしい気がするのだが。
結論から言えば黒魔を使うべきなのは小人、それもネプト神殿の大ネズミ討伐時のみである。小人ダンジョンで出てくる敵の攻撃はぬるいので余裕で逃走可能で、まともに戦う必要があるのはボスのみである。
《赤魔道士》
ワイトスレイヤーの実用性については正直疑問符がつく(普通にモンクのほうがいい気がする)のだが、盾を2枚構えながら魔法を使うという、他のジョブには真似できない重戦車的な運用が可能。普段遣いだとどうしても中途半端なので、対ボス戦の決戦兵器である。
具体的にはモンクでの力押しが通じないサラマンダー戦が最大の見せ場だと思われる。ブリザラは外れることがあるので、ここまでに温存した南極の風を使いまくって戦士を援護しよう。足りなければ凍る杖でちまちま削る必要があるが。
《狩人》
属性の撃ち分けが持ち味だが、同時期のナイトでも剣で同じことが可能。バックアタックには強いが、それだけのために継戦能力に難のある上に、装備品の関係で将来性が無いこいつを連れ回すのは考えものである。せめてサラマンダー戦で使えればよかったものを。
結局、あらゆる雑魚を一撃で葬るメデューサの矢がすべてである。アーガスとサロニアで各20本ずつしか手に入らない切り札をどこで使うか。とはいえ、基本的には古代遺跡でのレベリング(エンタープライズ奪還直後)と、対分裂モンスターくらいしか有効活用できる相手はいない。暗黒の洞窟で一人混ぜておくとバックアタック時の対応が有利になる。バックアタック以外のときでも下手に惜しんだりせずに撃ち尽くしてしまおう。矢とMPが切れたらナイトに。
《ナイト》
王道にして非常に強力なジョブ。モンク以上の体力を持つのがまず嬉しい。オールモンクの次はオールナイトである。フレイムメイル+アイスヘルムでお手軽に耐性を付けられるのが優秀。
剣の属性や追加効果を使いこなすことでオールラウンダーとなる。ハイン戦ではキングスソード+ミスリルソードの無属性で斬りまくろう。中盤で重要なのは麻痺効果の古代の剣(分裂も防げる!)と、攻防一体のディフェンダーである。最強武器のエクスカリバーや円月輪も装備できる(すぐ後に忍者が手に入るが)。
Lv17で二刀流6回攻撃ができるようになってからが本番。そこからしばらく伸び悩むものの、Lv30で8回攻撃、Lv33で10回攻撃と急激に成長。古代遺跡や暗黒の洞窟に挑む場合、このレベルを目安にするとよい。古代の剣による麻痺の発動率が目に見えて変わる。このあたりはゲームでも屈指の難所であり、わずかなレベルアップで劇的な強化を体感できるようにしたバランス調整の産物だと考えられる。
《シーフ》
こいつを鍵開けのために使うくらいなら魔法の鍵を買うべきである。まあ忘れた時のリカバリーとして覚えておく程度で構わない。装備がタダで手に入るが、結局はHP目当てで空手家を使ったほうがよい。真価は「とんずら」で、魔法陣の洞窟(ドーガの館)は真面目に魔法で戦うくらいなら逃げまくったほうが楽。
《学者》
ハイン戦のピンポイント起用と見せかけて、バッカスの酒さえあればナイトで強引に押し切れる。まあこの時点では1個しか手に入らないので、保険程度に白黒魔と一緒にパーティに入れても悪くないんじゃないかとは思う。体力が最低なので学者でのレベルアップは厳禁。
《風水師》
海底(ダンジョン含む)で高確率で発動する渦潮が強力。全体攻撃なので、もし起用するなら4人がかりが良い。オール空手家だとメイジキマイラにバックアタックされたときに悲惨なことになるので、大事を取るなら風水師か。ただしCP消費やHP成長の阻害を考えると微妙かも知れない。
《竜騎士》
よほど過剰なレベリングをしない限りはガルーダ戦で必須であり、素直に使うべきである。その後の出番はないので、あらかじめCPを確保してすぐに戻せるようにしよう(ガルーダからは61CP獲得)。バハムート早期入手に起用する手もあるようだが、そもそも早期入手する必要が皆無のような気がする(まず低レベルだと使えないし)。
《バイキング》
空手家と同じ体力を持つ上に重装備可能。こう書くとナイトとのいいとこ取りみたいで強そうなのだが、武器の弱さと素早さの低さが足を引っ張り、全然火力が出ない。将来性を考慮すると結局ナイトと空手家を育てたほうが遥かにマシと言わざるを得ない。
《空手家》
体力が最大なのでHP成長に最適。そして加入直後からしばらくは火力も一級品。当面は武器を装備したほうが強いが、素手でも十分強いのが嬉しい(装備の付替えが面倒だし)。解禁直後から買える専用(というか最終)防具がやたら優秀。
Lv20で黒帯道着を装備すれば素早さ32となり、素手または二刀流で8回攻撃が可能。ナイトからの乗り換えの目安である。なおナイトと空手家を往復するときは、熟練度の高いモンクを中継点とすると大幅にキャパシティを節約できる。最終的には賢者と忍者の往復にも活用できるテクニックである。
装甲は薄く、特にバックアタックに非常に弱いことは注意。物理での殴り合いなら互角なのだが、敵が魔法を使う奴だと一気に全滅が見えてくる(逃げることすらできない!)。ボスだとゴールドルが不利で、ここだけナイトに戻すのも有効。
モンクのヌンチャクとは異なり、爪を装備すると命中率が上がる。左右の手に2つ装備しないと意味がないのはモンクと同じ。最弱のカイザーナックル以外はすべて非売品の一点ものとはいえ、レベル25までは素手よりは両手カイザーナックルのほうが強い。それ以降は命中率と攻撃力の選択となる。熟練度が上がって、素手で命中99%を出せるようになれば完全に武器は不要。
《魔剣士》
分裂モンスター相手に必須だと思われがちだが、古代の剣を持ったナイトで麻痺させれば十分(攻撃前または後に麻痺していれば分裂を防げる)。よって使う必要はない。暗黒の洞窟を魔剣士で攻略すること自体は悪くないが、一撃で倒せなかった場合は反撃を覚悟する必要がある。何より膨大な熟練度を将来性のないジョブに吸わせるのは非常にもったいない。拾った装備でボス戦(ヘカトンケイル)に起用する手もあるが、熟練度の育ったナイトのほうが多分強い。
なおファルガバードに行く必要はないが、狩人を起用するなら立ち寄って与一の弓を買っておこう。威力はもとより基本命中99%がありがたい。
《幻術師》
唯一の白黒召喚の使い手。趣味的な使い方はいろいろあるようだが、ストレートに攻略に活用するのであれば古代遺跡でエスケプで逃げまくるくらいであろう。しかしランダムなので本気で逃げるなら4人がかりで唱えたい一方、アライメントが主要ジョブから離れすぎているので全員をチェンジさせた日にはキャパシティがきつい。結局はナイトが古代の剣で戦ったほうが無難。
《吟遊詩人》
趣味そのものである。敢えて何も語るまい。
《魔人》
黒魔法のエキスパートにして、ファミコン版に限って体力が異様に高いのが特徴。空手家などには及ばないがナイト等より上。このおかげで賢者の下位互換に甘んじていない。こいつでレベリングしてもいいが、ダンジョン攻略の道中で他の魔法職のレベルが上がりそうになったたときに、MPを減らさずに一時的にジョブチェンジするというのが最も有効な使い方。導師からも魔界幻士も近い(ちょうど両者の中間くらい)というのが便利。古代の民の迷宮からエウレカでは重宝する。黒魔法は最低でもシェイドとバイオくらいは覚えておきたい。賢者になっても使い道がある。
《導師》
白魔法のエキスパート。物理メインで進めている(白魔の熟練度が上がっていない)なら、ほぼ上位互換のように使える。古代の民の迷宮からエウレカに至る、補給困難(デジョンの隠し宿屋は邪道?)な長丁場において重要な役割を果たす。
もう一つの重要な役割は、トードまたはミニマムによる即死である。白魔だと使いこなせなかった魔法だが、導師の精神の高さならしっかり有効で、忍者などの単体強雑魚をさくっと倒せる。もちろんバックアタック時の処理にも有効で、この時点で他の後列攻撃系ジョブの役割を完全に食ってしまっている。賢者の下位互換だが出番はしっかり存在している。
《魔界幻士》
召喚のエキスパート…? 同じく賢者の下位互換。まずMPが低すぎるのが致命的で、Lv42まで上げてようやくバハムルを1回使えるようになる。ただ、例によって古代の民の迷宮からエウレカに至る道中の繋ぎとして1人だけ使うならそれなりに有用。前衛だけでは対処しづらいバックアタックにも強くなる。とはいえ、これも導師がいれば済むことであり、どうしても召喚をぶっぱなしたいとき以外は非推奨か。
《賢者》
すべての魔法職はここに集約される。熟練度を上げる価値があるジョブナンバーワン。パラメータのみならずMPも段違いに多いのが強い。とりあえずエウレカ最深部に到達したら、先頭と4番目を賢者にしよう(あらかじめ、羽つき帽子と白or黒のローブを用意しておきたい)。
魔人には及ばないが、地味にナイト並の体力があるのでレベルアップ時のジョブチェンジも不要。MPをひたすら浪費してから物理職にチェンジするというプレイングも有用だが、正直そんな小細工が不要なくらい継戦能力がある。そもそもラストダンジョンでエリクサーを惜しむ必要はないのだ。基本的に2人いれば十分で、石化系の杖を持たせれば物理でもいける。
なお、ストレートにエウレカを往復してラストダンジョンに直行する程度だと召喚魔法はたいして強くならない。さすがにバハムルなら雑魚は一層できるものの、どちらかといえば杖による石化攻撃や、トード・ミニマムによる一撃必殺を軸にしたほうがよい。サイレスやシェイドの全体化も非常に有効。
《忍者》
すべての物理職はここに集約される。力・体力・素早さ・精神(魔法防御)、すべてにおいて他のジョブを凌駕する。熟練度の関係で育ったナイトより攻撃力は低いが、素早さによる攻撃回数ボーナスがそれを補う。装備に関しては、羽根付き帽子や黒帯道着による素早さ補正をフル活用することを推奨。腕は石化耐性のあるクリスタルの小手で安定。
アイテム欄を開くと能力上昇が消えるバグ(ウインドウイレース)のせいでせっかくの専用アイテムである手裏剣が使いづらいのは難点。もっとも瞬間火力は馬鹿にできず、ラスボスより中ボス、より具体的には2ヘッドドラゴンの処理に活用可能。4人がかりで手裏剣を投げまくろう。なお賢者から忍者にするときはナイト→モンク→空手家のルートで大幅にCPを節約できる。仮に2人を往復させても足りるはず。今まで育てた熟練度が無駄にならないのだ。
武器はエクスカリバー+円月輪が最強。ラグナロクと正宗は暗黒属性が邪魔。ボス相手には盾を装備することをおすすめする。速攻で片付けるよりも、賢者のプロテスとヘイストで持久戦の構えをとったほうが安定して攻略できるのである。
*
賢者のおすすめ魔法
召喚カタスト(オーディーン)は微妙なので抜き。
1:ケアル・エスケプ
2:トードorミニマム・アイスン
3:ケアルラ・テレポ・スパルク
4:シェイド・サイレス・ヒートラ
5:ケアルダ・レイズ・ハイパ ※1
6:バイオ・デジョン・ヘイスト
7:ケアルガ・エスナ・リバイア
8:アレイズ・バハムル
※1:ボス戦ではプロテスを推奨(ケアルダかハイパを抜く)
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