【SFC他】ドラゴンクエスト5 ドーピングの極意

注:これを書いている段階では、SFC版のみで検証しています。わからない部分も多いので、読者からの情報提供も大歓迎します。


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 DQ5において、ドーピング(ここでは、種や木の実のよる能力強化のこと)は他のシリーズと比較すると有効性が薄い。レベルアップごとの上昇量がほぼ固定されている上に、原則としてその上昇幅の1.5倍が上限値となる。


 たとえばレベル1から2になったときに、力が10から5ポイント上がり、結果として15になるケースがあったとする。このときの上限値は22なので、ドーピングで8ポイント以上高めていると上限に引っかかることになる。


(注:これはSFC版の話で、リメイク版ではレベルアップの上昇にランダム要素が取り入れられたのでこの限りではない)。


 このため、本作のドーピングをうかつに行うと無駄になりやすい。特に能力値が一桁の最序盤であればなおさらである。ただし例外が存在し、「レベルアップ前の能力が、レベルアップ後の本来の上限値以上になっていた場合、ランダムで0or1ポイント成長する」ようになっている。


 具体的に活用しやすいケースとしては、上限値自体が低い上に、上昇が全く無いか非常に緩やかである場合、最初にある程度ドーピングすることで最終的な能力値を上乗せすることができるのだ。


 リメイク版において、PS2版ではこの仕様はなくなってしまったようだが、DS版やスマホ版では復活したので、対象やタイミング次第では1つや2つの種を与えただけでも最終的に大幅な強化が可能である。以下は、少量のドーピングによって大きな効果が得られるケースを抜粋して紹介する。


ヒント:

 SFC版において、。上がったかどうかはステータス画面を見て確認する必要がある。


【踊る宝石に賢さの種】


 踊る宝石の賢さは、レベルが上っても全く成長しない。内部的には5で固定、つまり上限値が7で固定されているということになる。言うことを聞かせるには賢さを20まで上げる必要があるが、初期能力の5から20に上げるためには、最低でも5個(+15)の賢さの種が必要であるかのように見える。


 しかし1個でも使っておけば(厳密には2ポイント以上増えれば)上限を突破するので、以降はレベルアップごとに1増える可能性が生まれる。初期レベルの2から成長限界であるレベル7になるまでに毎回吟味すれば最大で+5ポイントとなり、賢さの種は4個で足りることになる(初期値5+ドーピング12+レベルアップ5=22、毎回吟味すればレベル5で20に達する)。ちょうどサラボナ地方までに確定で手に入る賢さの種が3個なので、メタルハンターからのドロップを狙いつつ吟味すれば極めて有効に活用できるケースである。


 ちなみに賢さの数値は命令を聞くか否かの判定にしか意味はなく、踊る宝石以外は自力で20に達するので、賢さの種そのものが踊る宝石のためだけに存在する。


【ゴーレムに素早さの種】


 初期値は51で、レベル20で59になったら、以降は成長限界であるレベル50まで上がらない。厳密にはもっと低い上限値が、より高い初期値で上書きされてしまっており、しばらくは上限突破の不安定な成長が続く模様である。


 SFC版であれば星降る腕輪を装備しておけば、バグ(倍増した素早さが現在の素早さとして扱われ、素早さが正しく成長しなくなる)により、常に上限突破した状態になる。DS版はレベル20まで待ってもよいが、いきなり素早さの種を与えてもよい。1個だけでも期待値では常に上限値を上回る。複数個与えたり、レベルアップごとに吟味すれば完璧である。


 また、ゴーレムの素早さを高めるということは戦術的な意味も大きい。ネックである素早さを補うことで、雑魚戦をスピーディに片付けて被弾を減らせるのである。仲間になった直後に素早さの種を全て投入するというのも実用的だと思われる。魔神の鎧で素早さを0にするのと切り替えることで戦術に幅が生まれる。


【コロプチ系に不思議な木の実(DS・スマホのみ)】


 コロプチ系、具体的にはファイターを除いた、コロヒーロー・コロプリースト・コロマージ・プチヒーロー・プチプリースト・プチマージが該当する。呪文を覚えるにも関わらずMPがほとんど成長しない困ったちゃん達だが、不思議な木の実を与えておけば、本来MPが成長しないレベルでも1ポイントずつ伸びていく(仕組みはよくわからないが、どうやら確定で+1のようだ)。


 MPが0の状態では不思議な木の実を使えないのがネックだが、いずれもレベル10から解禁される。1つでも与えておけば最終的なMPが50以上高くなる。まあコロプチを起用すること自体が趣味の領域だが、少しでも呪文が使えるようになれば遊びがいもあるだろう。


【その他】


 上記以外に関しては、上限突破が活用できそうな例は見つからなかった。とりあえず元の値の1.5倍を超えない範囲で投与しておけば無駄はないはずである。ただしドーピングなしでもカンストするケースは多いので、与える相手は選ぼう。


 SFC版のみ、パルプンテによって「はやぶさのように素早くなった」効果が発動した状態で、戦闘中にドーピングすると2連続で使い、実質的に効果が倍増する。ただし同じアイテムを2個以上持っていると2個とも消費されてしまう(タネ類は自分自身にしか使えないので、同じ種類は一度に1個ずつしか使えない)。タイミングとしてはゴーレムに素早さの種を与えるときに活用できるだろう。


【失敗例:メッサーラに守りの種】


 メッサーラの身の守りの初期値は87。成長限界であるレベル50まで上げても90までしか成長しない。つまり、最初に守りの種を1個でも与えて91まで増やしてしまえば、以降は常に上昇する可能性が生まれる。


 ……と思い込んでいて当初はこの記事にも推奨パターンとして載せていたのだが、これは誤りである。実際の上限値は1.5倍である145ということになるので、全く突破できていないのである。何事も検証と確認が重要であることを確認した。

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