【FC他】ファイナルファンタジー2 武器種考察

 FF2には、素手や盾も含めると8系統の武器種が存在する。系統ごとに熟練度が分かれており、強い武器を手に入れても熟練度が1では即戦力にならない。よって、ある程度は計画的に育成しておく必要がある。


 リメイクでは武器熟練度が大幅に上がりやすくなったのであまり気にする必要はないのだが、ファミコン版では割と深刻な問題となっている(それでも魔法と比べれば、適当に攻撃するだけで上がっていくのでマシなほうだが)。ここでは系統ごとの特徴を解説しつつ、おすすめの武器を紹介する。


【剣】

長所

・最強の「正宗」、準最強の「エクスカリバー」が存在する。

・「古代の剣」「眠りの剣」「ブラッドソード」には強力な追加効果がある。

・「ディフェンダー」は、盾並みの回避率を持つ。


短所

・斧に次いで命中率が低い。

・追加効果を持つものは命中率が極めて低く、相当鍛えないとまともに使えない。

・「ミスリルソード」以降、長らくまともに使える武器が手に入らない。


寸評

 個々では強力な武器が多いが、序盤から中盤にかけては辛い。主人公フリオニールの初期装備である割にクセが強めで、剣オンリーで育てようとすると大戦艦あたりで辛くなってくる。それでも「ウィングソード」以降は安定して強力なものが手に入り、全く使わないのはもったいない。


 最終盤に加入するレオンハルトは剣を使わせるのがおすすめである。二刀流が無意味(回避率のみ影響)なファミコン版において、正宗とエクスカリバーは別のキャラが持つ必要がある。


【斧】

長所

・総じて攻撃力が高い。

・最強の「ルーンアクス」は攻撃性能だけなら量産品としては非常に高性能である。


短所

・命中率が低い。力のパラメータが低いと活用しづらい。

・「ミスリルアクス」以降、長らく次の武器が手に入らない。


寸評

 はっきり言うと最もおすすめできない。中盤に出番がないというだけでも終わっているのだが、最強の「ルーンアクス」ですら、最強ナイフの「猫の爪」に毛が生えた程度、しかもドロップを狙えるのは期間限定ダンジョンである。ガイの初期装備だが、最初から乗り換えたほうがよい。



【弓】

長所

・後列から攻撃できるという唯一無二の特徴を持つ。

・戦術次第では最序盤から入手できる「炎の弓」が非常に高性能。


短所

・両手武器のため盾が装備できない。

・弓自体の回避率が0であるため、そのままでは素早さが成長しにくい。

・魔法干渉が極めて高い。


寸評

 後列攻撃できる唯一の武器種だが、ペナルティが重い。マリアの初期装備ではあるが、思考停止で使い続けると彼女の強みを活かせない。後列攻撃が必要なら弓を使い、そうでない場合は盾を素振りして回避確率を上げる(特に戦闘終了時は盾を持って回避確率が高い状態を心がけ、素早さの上昇を目指す)という、システムを把握したややこしい行動が必要。さらに魔法を使うなら弓も盾も外すべきなので、装備変更が忙しい。


 ちなみにファミコン版では、マリアとガイに敵のターゲットが集中する仕様になっている。2人のどちらか(素直にプレイすればマリアだろう)を後列に下げるともう片方に攻撃が集中し、結果として回避回数(熟練度)が上がりやすくなる。そのため後列から攻撃できること自体は非常に有用なのだが。


 なお、以上を気にする必要があるのは長期的な育成計画が求められるメインキャラのみで、一時加入キャラであれば何も考えずに後列から弓を撃ちまくっても問題ない。キャプテンから1つは「炎の弓」を入手しておくと、以降の展開がいくらかスムーズになる。



【ナイフ】

長所

・命中率が高く、魔法干渉が極めて低い。

・「マインゴーシュ」は、盾並みの回避率と低魔法干渉を両立した唯一の存在。

・準最強の「オリハルコン」「リッパーナイフ」がドロップで量産可能。

・最強の「猫の爪」は、量産が容易な武器としては総合的に極めて高性能。


短所

・序盤は攻撃力不足に悩まされる。


寸評

 運用面も含めた総合評価では最強と言っても構わない。序盤の威力不足も、硬い敵は魔法で攻撃するというスタイルならあまり気にならない。「リッパーナイフ」はバグがあって本来の追加ダメージが発揮されていないがそれでも強い。とはいえスムーズな進行だとドロップ運に左右されるので、複数人起用はやや考えものか。


 盾代わりに使える「マインゴーシュ」の存在は極めて大きい。単純に盾と組み合わせて回避特化も良いのだが、他の武器と合わせて使えば、ナイフが必要になったときに自然にシフトチェンジできるということになる。たとえば序盤は「ナイフ+盾」、中盤は「その他の武器+マインゴーシュ」、終盤は「猫の爪」といった具合に、スムーズにメイン武器を切り替えられる。


【杖】

長所

・ナイフに次いで命中率が高く、魔法干渉も極めて低い。

・「魔術の杖」は、入手時期からすると非常に高性能である。


短所

・「魔術の杖」以降の武器の入手タイミングや性能がいまいち。

・最強武器の「ダイヤメイス」が一点ものかつ、特殊効果がなく不遇。


寸評

 とにかく「魔術の杖」の場違いな強さが全てである。序盤から入手可能で中盤まで圧倒的な性能を持つ。このためだけに一時的に杖使いにしても良いと言えるほどに。最初は全員杖を育てて、中盤以降は徐々に他の武器にシフトしていくという手も考えられる。


【槍】

長所

・高めの命中率、低めの魔法干渉で、全体的に扱いやすくクセがない。


短所

・序盤から終盤に至るまで目立って強力な武器が存在しない。


寸評

 総じて地味である。使えないほど弱くはないが、積極的に使おうと思うほど強くもない。ゲームを通して槍使いがいない(ゴードンの初期装備だが熟練度は1、リチャードが槍使いになったのはGBA版から)ということもあり、印象の薄さが残る。とはいえ中盤以降は剣とともに安定して強い武器が手に入るので、意外とおすすめできるほうではある。


【素手】

長所

・熟練度を上げるだけで攻撃力が増える。

・命中率が高く、魔法干渉が存在しない。


短所

・他の武器と併用できない。より具体的には盾との両立が出来ない(ファミコン版限定)

・熟練度を上げる以外に強くなる手段が存在しない。

・熟練度が上がると攻撃エフェクトが異様に長くなりテンポが悪い。


寸評

 極めれば正宗の次に強い武器だが、ファミコン版では通常クリア程度なら使う価値は皆無と言える。リメイク版も含めた考察は別の記事にまとめたので参考に。

https://kakuyomu.jp/works/16818093082577347116/episodes/16818093082807866960


【盾】

長所

・回避率が非常に高い。利き手ではないほうに持つ武器としては最適。


短所

・攻撃力と命中率が皆無に等しく、攻撃目的ではほぼ使えない。

・魔法干渉がとても高い。


寸評

 本作では分類上、盾も武器の一つであり、要は攻撃性能が皆無に近いかわりに回避率が高いという扱いになっている。回避率が極めて重要な本作において、やはり盾も非常に重要な存在だと言える。


 左右の手に2枚の盾を持つのも有効。とにかく回避確率(行動速度)を上げたい場合はもちろん、混乱による同士討ちを防ぐためにも使える(インプやラミア対策として)。


 気をつけたいのは、盾を装備するのは「回避確率を上げる」という目的のためであり、手段ではない。回避確率が十分に上がっていれば素早さが伸びやすくなり、さらに回避確率が上がる。そして最終的には盾が無くても回避確率99%を維持できるようになる。盾を外せば(武器+素手の状態にすれば)攻撃力も増える。盾を装備するのは、最終的に盾から卒業するためなのである。


【おすすめ武器プラン】

フリオニール

・杖or剣+盾 → 剣+盾(ウィングソード以降) → 正宗


 杖から剣へのシフトチェンジをスムーズに行うため、ある程度は並行して伸ばしておきたい。正宗は回避率がやや高いので、順調に育っていれば入手時点でも盾無しで回避率99%を維持できるはず。


マリア

・弓or盾or素手 → 弓or素手


 素手は魔法を使うために武器を外す必要があるためで、素手自体の熟練度を上げる必要はない。序盤はなるべく盾を装備した状態で戦闘を終えて素早さを育てたいところ。


ガイ

・杖+盾 → 杖or槍orナイフ+マインゴーシュ → 猫の爪


 攻守兼用のマインゴーシュの強みを生かした形。マインゴーシュを盾代わりに装備している間は、いろいろな武器を持たせてみるのがよい。回避確率が足りないうちはマインゴーシュが手放せないが、最終的には一本持ちにしたい。


レオンハルト

・エクスカリバー+ディフェンダー


 斧のほうが初期熟練度が高いとは言え、剣のほうが便利である。追加効果のあるものをサブに持たせておこう。ちなみに彼は左利きなので、エクスカリバーは左手に持たせること。正宗がフリオニールの手に渡るまではディフェンダー一本で戦い、最終的には(素早さが十分に上がれば)エクスカリバー一本が理想。

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