【SFC他】ドラゴンクエスト3 パーティ再強化計画

 これまでリメイク版DQ3を何度か扱ってきたのだが、いずれも隠しボスである「神竜」の撃破を視野に入れてきた。


 改めて考えると、神竜というのは裏ボスとしてはちょっと特殊というか、そもそもリメイク版3の構造自体がシリーズでも異例である。なぜなら、一定レベル以上ではレベルアップがあまり意味を持たず、隠しボス撃破の手段としてのレベリングにほとんど意味がないからである。


 具体的には、40。システム上の最高レベルは99だが、そこまで上げる意味は無いと言ってもよい(会心率が上がり続ける武闘家は例外)。レベル40といえば標準的なクリアレベルなので、つまりクリア後は単純なレベルアップ以外の手段で強くなる必要があるという、かなり癖のあるゲームデザインなのである。


 ドラクエシリーズ一般では、とにかくレベルさえ上げればクリア可能なレベルを遥かに超える強さが身につくようになっていた。これはファミコン版の初代ドラクエ1からしてそうである。6以降は味方側のパラメータ上限も255を突破してインフレするようになり、やはりインフレする隠しボスへの対抗手段となった。


 しかし、3は違うのである。シリーズの王道のような顔を見せつけておいて、レベルアップで強くなるという基本戦略は、クリア後においては通用しない。レベル40以降は経験値ではなくドーピング(種・木の実)で強くなるのが本作の基本であり、その入手も(盗賊さえいれば)かなり容易になっている。


 神竜撃破の規定ターンがクリアできず、とりあえずレベルを上げてはみたものの、いくらレベルアップしても全然強くならずに諦めてしまった方もいることだろう。そんな残念なパーティを鍛え直すアイディアを提案しよう。


【メラゾーマを覚えた盗賊を3人用意する】


 神竜相手の主砲であるメラゾーマ。攻撃面では、とにかくこれさえ覚えておけばよい。僧侶呪文はあれば欲しいが、なくてもどうにかなる(勇者のベホマズンと世界樹の葉で足りる)。賢者や魔法使いがいればすぐ転職させるべきだし、覚えていないキャラは魔法使いか賢者にすべきである。


 もっとも高レベルの武闘家(レベル/256が会心率になる)や盗賊(レベルが16の倍数になるごとに盗み確率アップ)を今さら転職させるのはもったいないので、そのような場合は新規に魔法使いか遊び人(→賢者)を作るべきである。性格はタフガイを推奨する。


【盗賊を育てつつアイテムを集める】


 上記で作った盗賊3人に、もう一人盗賊を加えた盗賊4人パーティを育てる。4人目の盗賊は盗み要員なので適当でいいが、直接作るよりは転職で作ったほうが強くなる(どこからでも大差ないが、口笛を覚えたキャラがいない場合は遊び人から転職させておこう。賢者Lv20で最低限の呪文を覚えてもよい。特に、ピオリムを覚えさせるとドラゴラムとのコンボでメタル狩りに有利)。


 性格は体力を最優先する。タフガイ(パワーベルト)がベストだが、一匹狼(ヘビメタリング)でも構わない。成長具合を見て、より体力が低いキャラにパワーベルトを装備させるなどの工夫を行いたい。


 狩り場はゾーマ城の南がおすすめだ。はぐれメタルが出現する(ゴールドマンと同時に出たときはメダパニで同士討ちを狙おう)し、ドラゴンからスタミナの種が、ヒドラから世界樹の葉が盗める。世界樹の葉についてはザオリクを覚える必要がないくらいの勢いで集まるだろう(私が高レベル僧侶不要論を唱えるのは、これがあるからである)。


 盗賊の体力はレベル39までが成長期なので、レベル39になったらスタミナの種を投与したい。とりあえず255まで上げてしまうことをおすすめする。上昇量は1~3のランダムだが、完全に吟味するのはかえって手間がかかるので「1が出たらリセット、3が出たらセーブ、2ならそのまま続行」というのが良いのではなかろうかと思う。


 盗賊のMPは180(メラゾーマ15発分)あれば十分である。賢さ90で足りるので、転職を経由していればタフガイ育成でも楽に条件を満たすはずである。万が一足りなければ賢さの種を集めたり、不思議な帽子で消費MPを軽減すれば問題ない。


【勇者を育てる】


 最後に勇者を鍛え直す。目標は体力255、賢さ160である。賢さの種はガルナの塔の大くちばしがおすすめで、副産物としてスカイドラゴンから命の木の実、ホイミスライムから力の種が手に入る。


 勇者の賢さを160にすると最大MPが320になる。不思議なボレロ(消費MP約半減)を装備すれば、ギガデイン→ギガデイン→ベホマズンのセットを5連発できる。つまり神竜を15ターンかけて倒す間に最強呪文をほぼ唱え放題になるのだ。もちろん高ければ高いほうがいいに決まっているのだが、一つのラインがMP320というわけである。


 命の木の実は使うタイミングに注意したい。「体力が255でカンストして、レベルアップでそれが反映された後」が望ましい。それ以前に与えると体力による成長分に完全に埋もれてしまって無駄になる(MPに対する不思議な木の実も同様)。基本的には勇者に集中投与するのがおすすめである。


【いざ、神竜へ】


 装備については、勇者は不思議なボレロと勇者の盾、グレートヘルムで安定(オルテガの兜でもいいが、今さらゴールドを惜しむ必要もないだろう)。ちなみに物理攻撃は原則行わないが、とりあえず強いものを持たせておこう。


 盗賊たちは光のドレスとドラゴンシールド、ミスリルヘルムといったところだが、スマホ版などでは光のドレスが一点ものであり、SFC版でも「すごろく場のよろず屋」でしか買えないので集めにくい。ない場合は物理防御を優先して、闇の衣と神秘のビキニが良いと思う(もともと大したことのないイオナズンのダメージをマジカルスカートで軽減するまでもないし)。


 耐性だけを考えるならドラゴンローブや水の羽衣を装備できる賢者がベストなのだが、わざわざ盗賊と別枠で育てるような二度手間をかけるくらいなら、多少不完全でも盗賊のままで通してしまったほうが効率的だと思われる。まして体力をドーピングした上で勇者がベホマズンを連発する前提ならなおさらであろう。


 戦術は単純。盗賊たちはとにかくメラゾーマ、勇者はギガデインで、危なくなったらベホマズン。誰かが死んだら即座に世界樹の葉。眠らされたらザメハ(使えなければ放置しかないが)。とにかく攻撃の手を止めないことが重要である。メラゾーマとギガデインが計40発ほど当たれば倒せる。よほどのことがない限りは楽勝で、本作におけるドーピングがいかに効果的であるかを実感するはずである。


 理論上の最速撃破は隼の剣を装備してモシャス・バイキルトで斬りまくることなのだが(特に、スマホ版などでは武闘家の会心率もコピーするらしい。ロマンあるねぇ)、そちらは必要な能力条件が厳しい上に、凍てつく波動が来ない運が必要となる。単に15ターンに間に合わせるだけなら、凍てつく波動を気にする必要がない攻撃呪文のみで削りきるのでも十分なのである。

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