ぽちっとな。
ま、まあ……10年前の紙だから劣化するよね。そういうことにしとこ
う、うん。神様の手紙だし下手な文句も言えない。
うん、見なかったことにしよう。
次は、と。あれ? 最後はご挨拶しか書いてない。
” 達者でな ”
時代劇のラストシーンみたいな引き。どこのご隠居様なのよ神様ぁ! 高笑いとエンディングテーマが聞こえてきそうだよ。
……とはいえ。
こうして新しい人生を送らせてもらって、しかも不自由しないようにスキルを与えてくれた。そんな優しい神様に感謝しないと。心からありがとうございます、なむなむ。
●
それにしてもポイントのこと書いてなかったなぁ。どうしたらポイント増えてくんだろ。書き忘れたのかな?
10ポイント。
スキルポイント9999とか期待してすみません。いや割り振る上限がわかんないから何とも言えないけど……これはお試しで、あとは自分で増やせってことかもしれない。そんなに甘くはなかったか。
美少女枠に続いてチート枠も難しくなってきた。私に残されたポジションは悪役令嬢かメイドか? むう、どちらも捨てがたい。
とりあえずポイント、割り振ってみたいな。何がいいかな……力、攻撃力、防御力、魔力はとりあえずいっか。知力……知力いいな。1ポイント増えたからって私はほら、もとから賢い未来ちゃんだから割り振っても見分けがつかないかもしれないけど、くふふ。
賢い奴は賞味期限が切れたハンバーグを食べないって? 過去にこだわってたら人間先に進めませんことよ? お前が言うな、デュクシっ!
えっと、スキルの横にあるプラスをタップすればいいのかな。マイナスがあるってことは一度足したポイントを減らせる? だとしたら10ポイントでもかなり使い勝手がいい。状況に応じて足し引きすればいいんだから。そう考えると十分チートかも、なむなむ。
じゃあ行くぞ!
知力、ぽちっとな。
『…………』
『……………………』
『………………………………う』
お、頭がやたらクリアな感じがする。これで知力が上がったってこと……あれ? 何か聞こえる。
どっから?
メニューの音量ミュートにしてるよね?
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