罪と罰

この地に堕とされたことが罰だと言うならば

月に戻されることは何だと言うのだろう

罰でないと言うならば

わたしはなぜ帰らなければいけないのだろう

罰だと言うならば

何が罪だと言うのだろう

わたしは月から堕とされて

そしてまた月に帰る

すべてを忘れて


愛された記憶をすべて忘れてこの地を去ること

去ることで愛してくれた人を傷つけること

そのことさえも忘れてしまうこと

すべてがわたしの罪と罰



『かぐや姫』

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おとぎ一滴 りお しおり @rio_shiori

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