信仰

「こんにちはドロシー、あなたは神を信じますか?」


「間に合ってます」


「話を聴いてください。最近布教がうまくいかないんです」


「挨拶が平凡すぎるんじゃない?」


「では、あなたは神を欲していますか?」


「ハードルが上がった気がするね」


「あなたは神に祈りたいですか?」


「たぶんみんな祈りたくなった時に祈ってるよ」


「あなたは神ですか?」


「迷走したね」


「ああ、どうしたらいいのでしょう。神よ……ムッお告げが」


「神様はなんて?」


「神は言いました。お前は破門、使えぬ奴隷は要らないと」


「これで自由の身だね」


「スッキリしました。おお神よ。私を解き放っていただきありがとうございます」


「なんだか勝手に解決しちゃったな」


 ドロシーは少し不満げに言った。

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