第14話 再会



「「ええぇえぇぇええ!?」」


なんか知らない人がいる------!?



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話は一週間とちょっと前に遡る。




目が覚めた。

長い長い旅がついに終わった、そんな感じだ。



……一度、今の状況の確認をしよう。


レベルが500を超えたことにより体内組織の再構成を行わなければならなくなってしまったため、俺は一か月の眠りについていた。

ただ俺の新しく獲得したスキルの権能によって、現実世界と亜空間の流れる時間のレートを変えられるようになったため、現実世界では俺が亜空間に入ってから一秒も経過していないはずだ。


よし、大丈夫だ。頭は正常に働いてる。



次は肉体の確認だ。再構築された体がどこまで強化されたのか、チェックしてみよう。なんか体中にエネルギーが漲ってくる気がする。これも強化のおかげだろうか。


今は思いっきり暴れ回りたい気分なのでどこまで強くなったのかが楽しみだ。


早速ベットから起き上がって動いてみようとするが、体が思い通りに動かない。

立ち上がることはおろか起き上がることすらできない。


「……は?」


いやいやいやいや。嘘だろ。

強くなるために一か月も眠ってたのに動けないって何の冗談だよ!?


どうにかして動けないかと色々と試してみたのだが結果は変わらず、ベッドの上で十五分ほどもさもさし続けるという残念な結果に終わった。


まあ一か月眠ってたから仕方ない部分もあるんだろうけどさ!これはないって!

生殺しすぎる!


自力ではどうにもならないことが分かったので今度は、治癒にどれくらい時間がかかるかシルキーに聞いてみた。正直、なんか魔法とかの力で何とかなるんじゃないかってことを期待していた。



でも、現実はそんなに甘くなくて。

『いくら時間の流れを早くしているとはいえ、亜空間では完全回復までには時間が必要になります。またこれは肉体を再構築するうえで精神にたまってしまった疲労ですので魔法でどうにかなる問題ではありません。せっかくですのでゆっくりとお休みになられてはいかがですか。』とキッパリ言われてしまった。





やっぱり魔法の力を使ってズルはできないらしい。

仕方ないので俺は地道にリハビリを始めるのだった。




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一週間が経過した。

やっと、自力でベッドから降りて歩けるぐらいにはなった。


すぐさまスキルを使って亜空間の中を暴れ回ってやろうと思ったが、なんかカエデに久しく会っていないような気がするし、天気も良かったはず(現実世界ではまだ夕方ぐらい)だからせっかくだし外に出て魔物を狩ってたまった鬱憤を晴らそうと思った。



亜空間の転送ゲートをカエデの近くに設定する。


ふふふ。自慢じゃないが肉体の再構成によって俺の身長は20㎝以上も伸びたのだ!

これ見たらカエデ絶対驚くだろ……!


驚いた顔を想像しながらゲートを出る。




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で、冒頭に戻る。


亜空間からでてみれば、そこにはドタイプの美少女が立っていたんだ。

そりゃ思わず叫んでしまうだろう。



「え、カエデさんで合ってる……?」

「え、カオル様ですよね……?」


質問がかぶってしまった。

でも今はそれどころではなく、もう頭の中がパニックで凄いことになっている。ついこの前までは子供ぐらいの大きさでかわいらしい女の子だったのに。急に成長して大人っぽくなってて、めっちゃ可愛い。やばい。

一体カエデに何があったんだ!?













え、カオルめっちゃ身長伸びてる!?

なんか顔つきも見ない間にキリっとしてるしイケメンがさらに増してしまっている。

高身長イケメンとか何なの?最高すぎるんだけど!もう!

一体カオルに何があったの!?





その後なぜか二人はめちゃめちゃ緊張し合い、お互いの事情を話し終わるのに二時間かかった。







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【作者コメント】

更新遅くなりました!

次回は戦闘シーンがある予定です!


≪お願い≫


「面白い!」

「続きが気になる!」


と少しでも思っていただけた方は作者の励みになりますので、☆、♡、是非!コメントをお願いしますっっ!!!!!!




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