第11話 新たな能力
この前、初めて対人戦を経験して
なので今回は山に
……なぜかカエデさんも不機嫌だし。
魔物に亜空間からの不意打ちで攻撃を仕掛けるところまではいいのだが、そこから先は生身ではダメージを与えられないし、まだ魔法も習得していないため行き詰ってしまうため結局、
どれだけ頭を絞っても方法は思い浮かばない。
気付けば練習開始から三時間が経過していた。
カエデも、休みなしでずっと戦っていたのでヘロヘロみたいだ。
「じゃあ、飯にしますかぁ!」
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今日は天気がいいので外でご飯を食べることにしよう。
俺は、亜空間で創造したレジャーシートを平らなところにひき、事前に作っておいたお弁当を広げる。
「そうだ。今日倒した魔物がどんな味がするのか試してみよう。」
そう思い俺はガスコンロとフライパンを出して肉を焼くことにする。
いい匂いが周りに漂い始める。
今回は生姜焼きにしてみた。作るのは初めてだが、なかなかうまくできたのではないかと思う。
皿に盛り付けて、完成だ。
「よし。できた……よ?」
魔物が目の前にいた。
突然のことに頭が真っ白になり、思わず魔物と見つめ合ってしまう。
「……うぁぁああああ!」
ようやく頭が状況を理解する。
が、冷静に対応できるわけもなく、近くにあったまだ熱いフライパンでバシバシと魔物を叩きまくる。
「どっか行け!どっか行け!」
すると俺と魔物の悲鳴を聞きつけたカエデが来て魔法を撃ってくれたので、何とか助かった。
「大丈夫ですか!?」
「ああ、大丈夫だ。助けてくれてありがとう……。怖かった、、、、」
異世界に来てから今までで一番怖かった。鳥肌がえぐい。
「……ふふっ。」
まだ残る恐怖で震えていると、なぜかこらえきれないといった感じでカエデが吹き出す。
「え!?ど、どうして!?」
「いや、カオル様がおもしろくて…つい。」
そう言いながらも彼女は笑い続けている。その様子を見ていたら俺もおかしくなって吹き出してしまった。
二人で笑い合っていれるこんな時間もいいなと思った。
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ご飯を食べ終わり、一息ついたところでカエデさんとは別行動で練習を再開する。
俺にはさっきの件で一つ気付いたことがあった。
それは、亜空間で生み出したものは現実世界でも使えるということだ。
そこで思ったのは、亜空間の解釈を広げれば現実世界でも物質を創造できるかもしれない、ということだ。
そもそも、この世界と亜空間は
じゃあ、この
わかりやすく言えば、現実世界が亜空間と同化するイメージを俺が持つことによって、「この世界丸ごと亜空間にしてしまう」ということだ。
これができるようになれば俺の戦術にもっと幅が生まれる。
絶対に成功させて見せる……!
地面にしゃがみ
時間が流れる。
十分。
二十分。
三十分。
一時間___
どれほど時間が経っただろうか。すでに日は暮れかかっている。
「……成功だ!!!!」
ついに俺は世界を同化させることに成功した。
『新たな
頭に電子音が響く。
俺は残りの気力を振り絞って「ステータス。」と唱える。
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天月薫〈アマツキカオル〉
Lv, 501(限界突破5回)
HP: 105000
Atk:29840(限界突破済み)
Def:13000(限界突破済み)
Spd : 12370(限界突破済み)
MP :7830
Luk :23000(限界突破済み)
亜空間支配、スキルLv,50(MAX) 【派生】完全再現、時間操作
使用可能数
耐性:炎完全耐性
称号:【
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……色々と強化されたようだ。
まずレベルが大幅に上昇している。それに伴ってステータスもMP以外は限界突破をした。
また、亜空間支配はついにレベルがMAXになったようだ。
スキルレベルの上限は50なんだな。
あとは、称号が一個増えたのと、
だから実質使えるのは3つだ。……まあ、十分強いんだが。
『
シルキーから通信が来た。
「ああ、ちょうど今聞こうと思ってたところだよ。よろしく。」
『はい。このスキルを獲得したことによって
「……ってことは、亜空間と現実世界で生まれるタイムラグをなくせるってこと!?」
『はい
これはでかい。正直二つの世界でタイムラグがありすぎて困っていたのだ。
「じゃあ、亜空間と同化した現実世界の時間もいじれるってこと?」
『いえ、今はまだ出来ません。ですが、ほかのスキルのレベルが上がればいずれ可能になるかと思われます。』
まあ、そこは想定通りだ。
時間がいじれるってことは、敵を一方的にボコボコにできるってことだよな?ちょっと楽しみだ。
『あともう一つ、重要なことをお伝えし忘れていました。主様のレベルが500を超えましたので、体内組織の再構成を行う関係で一か月ほど睡眠が必要になります。』
「ほうほう……ってええ!?」
どうりでさっきから異常に眠たいわけだ。
「わかった。じゃあ早速亜空間内の「時間操作」をして、すぐ起きられるようにしよう。」
そう言って俺は、一か月で一秒の
三ツ星ホテル顔負けのベッドに横になるとそのまま俺の意識は遠のいていった。
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2024/8/24追記
一身上の都合で更新がもう少し遅れてしまいそうです、すみません……。
あまり長くはかからないと思うのであと三日ほどお待ちください……
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