第1話『水を確保しよう!』


『すいません。驚かせてしまって。私は神田島エリセ《かんだじま えりせ》と申します。この異世界であるゼスワールドの案内人であり、真地様のサポータをさせてもらいます。何卒、よろしくお願いします』


「おお、そうですか!! よかった、よかった! もしかして、ここを1人で、どうにか、しなくちゃ、ならないと思いましたよ!」


 かなりホッとした。自分1人で、なんとかしなくちゃ、ならないと思っていた。


『真地様。まずは、水と食料の確保を、強くオススメします。でないと、詰んでしまいます』


「なるほど。わかりました、まずは水の確保かくほですね?」


『はい、そうです。まずは、川などを探してみてください』


「さっそく、探してみます!」


 俺は言われたとおり、川を探した。

 20分くらい歩いて探した。だが、見つからない。 

 俺はインドア派だ。

 アウトドアとか、全然、わからない。

 こんな事なら、アウトドアとか、勉強をすべきだったな。



『やはり、見つけるのは難しいですよね? では、地図とコンパスをプレゼントします。ぜひ、使ってみてください』


「おお! ありがとうございます!」


 ぽんっと、地図とコンパスを出してくれた。

 俺は地図を拾い、広げる。


「どれどれ……」


 俺がいるのは、どこかの島なのだろうか?


『真地様のいる場所は。魔導浮遊島です』

「まどうふゆうじま?」

『真地様は、この魔導浮遊島の所有者であり、島王しまおうです』

「え? 俺って、この島の所有者なんですか?」

『はい、そして、この島を統治する島王でもあります』

「すげぇ! こんな島を貰えるなんて!」


 まさか、浮遊島を貰えるなんて! すごい事じゃないか?

 しかも、ただの島じゃない。魔導浮遊島なのである。

 ようするに、空中に浮いている島だ。

 魔導という事だから、魔力の力とかで、浮いてるのだろうか?


「無料ですか? それとも有料ですか?」


 きっと、お高いんじゃないだろうか?


『もちろん、無料です』

 マジで!? 無料なのか!!


「ありがとうございます!」


 神様だろうか? こんな島を無料でくれるなんて。

 会える機会があったら、お礼をすべきだろうな。


 俺は改めて地図をながめる。

「(なんか、この魔導浮遊島って、女性のおっ……胸に見えるな……)」

『どうしましたか?』

「いえ! 何でもないです!」 


 そして、俺は地図とコンパスを見ながら、南の方に15分、歩くと。

 

 川が見えた。


「おお! あった! あった!」


 俺は急いで、川に向かってる。

 地面にある石や魚が見えるほど、透き通った、綺麗は水だった。


「このまま、飲んでも平気ですか?」


 こんな綺麗な川でも、濾過ろかしないと、飲めなかったりするよな。


『濾過しなくても大丈夫です。水質に問題ありません、そのまま飲めます』


 どうやら、濾過しなくても大丈夫なようだ。


「そうですか!」


 俺は両手で水をすくい、口に運び、飲んでみる。


「うめぇ!!」


 冷たくて、おいしい水だ。

 一切、臭みもないし、非常にクリアな味だ。

 市販しはんの水より、美味しいんじゃないか?


『では、ウォータータンクです』


 神田島さんが、そう言うと、ポンッとウォータータンクを出してくれた。


『この中に、水を入れるのをオススメします』


「なるほど、これに水を入れれば、いつでも水が飲めますね」


 俺は、川にウォータータンクを沈ませ、水を入れる。


 これで、水を確保かくほできた。

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