第5話 悲劇、襲撃。

あれから少したち、1日が過ぎた。

明日、王城へ行く日だ。別れるのは嫌だな。


「おーいヨル! 朝から黄昏れてるんだ? 確かに別れるのは嫌だけど、俺らは絶対に帰ってくるからな。更にまだ1日があるんだ!そんなしんみりしてないでさ、遊ぼうぜ!」


「そうだよヨル。僕達は離れてても友達なんだから!」


「ワタシもそうですよ!」


「それもそうだね。まぁ、頑張るか!」


「「「よしっ! 取り敢えず遊ぶぞー!」」」


「お、おう」



昼頃まで遊び呆けてしまったな。うん。そろそろ帰らないと、昼飯が食べれなくなってしまう!


「おーい、みんな、そろそろ帰ろう!」


「なんで?」


「昼飯が食べれなくなるよ。もう昼だからね!」


「それはまずい! 俺は飯を食わないと力尽きてしまう!」


「じゃあ、帰ろうか」


「「「うん!」」」


帰っている道の途中、なんでか街が騒がしいことに気がついた。なんでだろう? 何かあったんだろうか。


「なんかあったのかな? 街で。」


「さぁ?わからないからとりあえず急ごう」


「「「そうだね!」」」



街につくと、それは、何かよくわからないものに、殺されていた。

なんで、どうして、何があった?


「其処にいる4人!!早く逃げろ!ここは襲われたんだ。魔王の連中に!勇者に聖女、賢者を失ったら、人族は同仕様もないんだ!

だからはやく!」


「煩いな~。黙っとけ!」


グサッって言う感じに避難を言ってくれた人を何かが手で串刺しにした。


「お前は誰だ! どうして街の人を殺すんだ! 俺は気になるぞ! 何も意味もないだろう!」


クロウがそのよくわからない存在に質問をする。私は理解した。これは早く逃げなくてはと。


「吾は魔族だ。我が主の為、勇者等を殺す使命を授かっている。そしてお前が勇者だな。」


「あぁそう」


クロウはそうだと言おうとしたが私が被せて言った。


「いや、違う。勇者はもうこの街にはいない。今日の朝、でていった。だから目的のものはもういないぞ!」


「そうか。だが、とりあえずこの街を壊滅させてからだな。」


「辞めてよ。僕達の街をこれ以上無くさないでよ!!」


「無理だな。これは戦争だ、戦いだ。平和になるまで、そんなことはありえない。だが、この吾に口答えするとは、貴様らを最初に殺してやる!」


そう言うと、その魔族はクロウめがけて飛びかかってきた。


「オラァ!」


「くそっ【守りの剱】よ我らを守り給え!」 


クロウがそう言うと、虚空から、半透明のグレートソードがでてきて、攻撃を防いだ。


「何!」


「おいっそれなんなんだ?」


「いや、守りたいって思ったら、勝手に頭の中に言葉が浮かび上がってきて、それを唱えたらこうなった。もしかしてこれがスキルなのかな?」 


「それだ!それに違いない。みんなもスキルを、確認して、発動すればなんとかなるかもしれない!」


「そうだね!頑張ろう」


「ワタシたちで生きて戻るんですから!」


「まさかスキル持ちだったとは。とりあえず一番雑魚そうなお前から処分してやるわ!」


そう言って、私の方に攻撃を仕掛けてきた。


「【闇】よ【夜】よ、我はそなた達を【支配】し従えし存在。我ってなんだ?!頭がぁ」


Systemより報告。最上位スキル【譛?蠕後?謨台ク紋クサ】と【讌オ蜈】から干渉されました。スキル【闇】と【夜】と【支配】と【不完全世界図書】によって干渉を妨害します。失敗しました。スキル【狂気】と【月】と、最上位スキル【無】を取得し、再度妨害を試みます。成功しました。以降、最上位系譜スキル【譛?蠕後?謨台ク紋クサ】と【讌オ蜈】による干渉を妨害し、使用不可となりました。

更にスキル【夜】と【月】が合成進化し、上位スキル【月夜】を取得しました。


「なんだ? まぁチャンスだな!死ね!」


「ヨル! しっかりしてよ! 呪文詠唱。【空間よそれは我らを護る壁となれ】【空間魔法:空間壁】!!」


「くそっ仕方ない。これはとっておきだが、コイツラを殺すためだ。術式の開示。立体多重魔方陣展開。呪文詠唱。【魔の王よ。ここにいる敵を消滅させ、存在ごと消し飛す、魔の理をくれ給え】【概念魔術:存在消滅】」


「ヨル、ネルやばいぞ、そこから逃げろ!」


「そうですね。にげて!」


頭が痛いのが治った。がとてもピンチのようだ。あの縦横円形に繋がり球をなす魔方陣はとてもLv.1の魔法では防ぎきれない。やばい。更に逃げるには遅すぎる。少しでも軽減しなければ。と再度スキルを発動させる。次こそは頼むぞスキルたち!


「【闇】よ【無】よ【月夜】よ。我はそなた達を【支配】し従えし存在。我に従え。そして動け。そなたらは全て飲み込み、防ぎ、消すだろ。己の仕事を役割をまっとうせよ。」


空間が裂け、そこから黒い何かが覆い尽くす。そして攻撃を防いでいく。だがやはり押し負けているようだ。


「何! なんだその能力は!! だがその程度の練度で防げるとをもうなよ!」


くそっどうすれば。どうすればいいんだ!!


「ヨル。僕のが君を転移させるよ。そうすれば助かる」


「いや、でもお前はどうするんだよ!!」


「僕は、どうにもできない。いまの練度じゃ、自分の転移はできない。他人はできるけどね。だからさ。約束してくれ」


「なんだよ。何を約束すればいいんだよ。」


「それは、もうこんな思いしなくてもいいように、世界を平和にしてくれ。頼むよ!」


「おうっ! 絶対に世界を平和にして、戦争もなくしてやる。約束するさ。」


私は涙を流しながら、この約束をした。とても悔しかった。情けなかった。でも、だからこそ、平和にしようと思った。

そんなとき障壁がピシッピシッって音を立て始めた。


「じゃあ、お別れだね。」


「あぁそうだな。 じゃあな!」 


「呪文破棄!【空間魔法:簡易ランダム空間転移】じゃあね。」


私の眼の前が真っ白く染まって、私はその場から姿を消した。そして私の眼の前には森が広がっていた。


────────────────────


作者です。

ここまで読んでくれた皆さん、ありがとうございます。

なんか話を重ねるごとに長くなっていっている気がします。とっても暑いので気をつけましょう。

改めてありがとうございます。

これからも応援宜しく!!

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