セレクト・職人。出でよ、職人。さあ、来い。職人。
「じゃあ、皆さんお待ちかね。
ガチャの時間だ、オラ!!!!」
俺は、邸から出ると砂浜へとやってきていた。
メニュー画面を操作してガチャを開く。
『おお、今日もガチャするのか』
『ガチャからしか得られない栄養素がある』
『助かるラスカル』
「えっと、今回は多分恒常だとおもうんだけど…これ」
ガチャ画面から『セレクト』ガチャを表示する。
『セレクト?』
『職人になってるな』
『他にもあったの?』
「他は、『農学者』と『狩人』だったかな。
取り敢えず、今必要なのは職人かなってね」
『農学者』も捨てがたい。
きっと、農地が作れる気がするんだ。
でも、『職人』も捨てがたい。
『おお、職人』
『何職人がおるんやろ』
『パン職人とか?』
『狭い、狭すぎる。パンwww』
『じゃあ、靴職人』
『ピンポイントすぎやろ』
コメ欄が、遊びだした。
でも、ピンポイントはやばいな。
せめて、パンじゃなくて料理人とかがいいんだが。
☆4とかならレシピ本とかで凸かなぁ。
いや、所縁の調理道具とかもありえるけど。
あ、ちなみに『リーザ』はメイド服とか眼鏡とかが凸アイテムだった。
彼女は、10凸で完凸だった。
『アエリア』が、めちゃめちゃ多かっただけかもしれないが。
まだ、わからないな。
「じゃあ、まあ引いていこうかな。
前回ので分かる通り、これは天井じゃなくて床だと思う」
『ああ、ガチャ残数だったね』
『じゃあ、奈落目指そうぜ』
『Let's NARAKU』
言い得て妙…『奈落』か。
現実世界の俺の資産よ。
今こそ、燃え上がれ!!!
俺は、『10連』のボタンを押した。
空は…変わらない?
というか、『+1』がないのか残念。
『不発?』
『演出なし?』
『問い合わせ案件?』
ガチャ画面には…排出物が表示されている。
【アイテムボックス共有化中の為、排出物は直接アイテムボックスに入ります】と表示されていた。
ああ、共有化してると空の演出ないのか。
『まあ、いんじゃない?』
『あれ、綺麗だけど目がちかちかするんだよね』
『昔あったポリゴン事件が起きちゃう』
「ああ、あったらしいね。生まれる前だから詳しくは知らないけど。
さてと、排出されたのは…ツルハシ」
排出物は、
【UR 鶴嘴 (?/?)】
【LR 『鍛冶師 マナスフィア』】
【UR ハンマー(?/?)】が目ぼしいだけであとはNとRばかりだった。
パンとか水とかが多いかな。
そして、今回は画面に残数表示が出ていた。
あと、90で終わりらしい。
つまり、100個分しかないって事だろう。
恒常だから、少ないのかもしれない。
「あと、90で底だって。今回浅いぞ」
『いや、絶対その底…沼になってると思う』
『沼だな』
『沼でしょ』
『沼しかありえない』
俺も、そう思う。
浅いけど、完凸までサイクルさせられる奴だ。
「とりま、残りの90連もやっちゃいましょうかね」
『おー』
『てか、100連ガチャが欲しいな』
『もう、一思いにって感じだな』
俺は、画面を確認する。
どこかで切り替えられないかと。
そして、よくよく見ると10連ガチャのアイコンの下にチェックボックスがあった。
ここで、100連に変えれるようだ。
今変えたら残りになったりするかな?
俺は、意を決して押してみる。
すると、90連にアイコンが変わったのを確認できた。
『お、90連』
『おー』
『沼れ沼れ』
まあ、既に課金沼には両足どころか首まで浸かってるんだけど。
「じゃあ、ガンガン行こうかな。
職人が終わったら農学者、狩人も順番に引いて行こうと思います」
『いいね』
『まだ見ぬ奈落へ』
『Let'S NARAKU』
なんか、すっかり変な掛け声出てるんだけど。
それから、俺は90連ガチャをした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます