天井。それは、景品が空っぽになることじゃねぇのよ

「あほかぁ!完凸まで13もあるとか聞いてねぇよ」


俺は、絶叫していた。

あれから、何度も何度も何度も…ガチャを引き続けた。

通算909回目の11連ガチャ。

つまり、9999連した時だった。

ガチャ画面で『アエリア』PUガチャが『Sold Out』した。


『壮大だった』

『途中N10とURしか来なかったときは笑った』

『てか、『アエリア』の日記が13巻もあるとは思わなかった』


そう、日記は13巻になった。

てか、中身はまだ見ていない。

『アエリア』は、まだ寝ている。


『今更だけど、無人島に貴族令嬢って要る?』

『いや、猫の手にもならんやろ』

『言うなって』

「俺も思ったさ、でも『アエリア』がいれば頑張れると思うじゃん」


無人島に必要なのはきっと職人、農民、狩人だろう。

貴族令嬢。それも、我儘しか言わない貴族令嬢はなんの足しにもならない。

まあ、そのお陰で…。


『でもさ、これがあるならいんじゃね』

「お邸が出たのは救いだよなぁ」


そう、LRで公爵家本邸が排出されたのだ。

まあ、他にも公爵家所縁の品々が排出された。


「まあ、サバイバルとは?って思うけどね」

『それはそう』

『無人島と言うか所有島の別荘?』

『イツキ、URのメイドさん見たい』

『ああ、あったね。メイドさん』


UR…公爵家所縁の品々の中に混じってキャラクターが排出していた。

ただ、お邸を設置しないと召還できないらしい。

『アエリア』は、今も砂浜に置かれたベッドで寝ている。


「『アエリア』が、起きてからでよくない?」

『まあ、確かに』

『『アエリア』の凸は?』


『アエリア』の凸。

日記をどうするのだろう。

まあ、読むしかないのかもしれないけど。

13巻も読むの?つらいんだけど。


「俺、読書時間かかるんだよね。今日は、これで配信終わろうかな」

『それも、よかろう』

『おつ~』

『おつかれ』

『…配信って終われるの?』


俺は、ハッとした。

配信…終われるのかな。

画面を確認する。

ログアウトは…ある。


「ログアウトあるじゃん」

『なんだ、デスゲームじゃないのか』

『そっかそっか、じゃあおつかれ』

「はい、見てくれた方ありがとうございました。

出来たら、高評価・チャンネル登録をよろしくお願いします。

バイバイ」


俺は、そう言ってログアウトボタンを押した。


『配信は終了しました』


ログアウトできてなんですが?

配信は、終わったみたいだけど。

俺は、結局ゲームの中に取り残されたようだ。


「はぁ、『アエリア』が起きるまで読書するか」


俺は、『アエリア』の日記☆を読み始めることにした。

取り敢えず、チェアに腰を掛ける。

そして、テーブルの上の紅茶を飲むことにした。

あ、これ『アエリア』と間接キスしてね?

まあ、いっか。幼女とだし。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る