2度目のガチャ。えっ、聞いてない。こんなものが出るなんて
物資は、宝箱に入って流れて来る。が正解でした。
ただし、宝箱は亜空間仕様のようで劣化もしない特別性。
中の物を取り出すと消えるご都合主義みたいだけど。
「『アエリア』様」
「なに?」
「食料はありませんが、ガチャがあります」
「ガチャとはなんだ?」
「様々は物資がランダムで貰える…魔法でございます」
「うむ、ではガチャとやらやってみろ」
さて、この『アエリア』さま。
現在、俺の背中に座っている。
椅子がないからと椅子にさせられている。
『イツキ、惨めな子』
『イツキって、M男だったのか』
『幼女のちっちゃなお尻はぁはぁはぁ』
『おい、ヤバいの湧いてるぞ。出合え出合え』
分かったことがある。
配信画面さ、俺の視点じゃなくて第三者視点から見ているなと。
『おお、『アエリア』たん。睫毛長っ』
『お肌、真っ白』
『腕ほっそ』
あ、それは俺も見たい。
というか、戦闘能力も弱体化してたりしない?
ここのガチャ完凸必須とか言わないよね。
俺は、画面を開く。
そして、ガチャ画面を表示する。
「では、なにとぞ『アエリア』様のお力をお貸しください」
「うむ、イツキ。私の力貸しましょう」
「では、こっち。こっちのボタンを押していただければ」
「これだな」
俺は、よつんばりの状態から『アエリア』に画面を見せ、11連ガチャのボタンを押させた。
それと共に、空が朝から夜へと変わっていく。
「なんなのだ、これは。朝が夜が」
そして、流れ星が流れる。
お、3つ流れた。
これは、レア度高めなんじゃないか。
「イツキ。これはなんなのじゃ」
「ガチャの演出ですね。さて、何が来たのかな」
「私にも見せなさい」
『アエリア』は、俺の背中から降りて画面を覗く。
『近い、近いぞ。イツキ殿』
『衛生兵、衛生兵』
うるせぇ、コメ欄。
おっと、排出物排出物。
【N 水(ペットボトル)】
【N 石】
【R ゆるんだ弦の弓(30/100)】
【R 普通の鍬 (100/100)】
【N 水(ペットボトル)】
【SR 建築指南書】
【SR 農耕指南書】
【N 石】
【UR 公爵家御用達 魔道具コンロ】
【UR 公爵家御用達 アフタヌーンセット】
【LR 公爵家御用達 屋外テーブル・チェアセット】
「うーん、なんだこれ」
「ほぅ、公爵家御用達とな。
イツキよ、すぐに持ってまいれ」
運営説明!
可笑しいよね?可笑しいよね?
『LRって『アエリア』だけじゃないんだ』
『『アエリア』PU(意味深)』
『公爵家…つまり、そういう事だよね』
コメ欄も気づいたようだ。
いや、そりゃそうよ。
可笑しいでしょ。
これで、ただのテーブルとチェア来たら運営殴り行くよ。
俺は、波打ち際へと向かう。
キラキラと輝くものを少し遠いところに見つけた。
どうやら、あれみたいだな。
宝箱。
如何にもな宝箱が流れついていた。
箱を開ける。
すると、画面の中へと吸い込まれていった。
アイテムは、全てアイテムボックスに吸い込まれる。
ただし、劣化するものはアイテムボックスの中で劣化する。
なんとも使えないアイテムボックスだ。
俺は、『アエリア』の元に戻る。
「早くするのだ」
「はい、すぐに」
俺は、アイテムボックスからテーブル・チェアセットを取り出す。
それを、砂浜に置く。
テーブルの上に、アフタヌーンセットも置いてみる。
アフタヌーンセットは、ケーキスタンドと空っぽなティーカップ・ソーサラー・ティースプーン、ケーキスプーン、皿だった。
「ほお、確かに我が家の物だな」
『アエリア』は、チェアに座ろうとする。
「なにをしておる。私は、座りたいのだが」
ああ、貴族様って自分で座らねえのか。
てか、幼女だから足届かないのか。
俺は、『アエリア』を抱っこしてチェアに座らせる。
「ふむ、空っぽだな。イツキ、紅茶とケーキを持て」
「いやいや、ないですって」
そう言っていると、目の前の皿やケーキスタンド、ティーカップに紅茶・ケーキなどが現れた。
「あるではないか」
『おお、不思議アイテム』
『魔道具的な?』
『これで、『アエリア』さまの食料はなんとかなりそうだな』
『イツキはきっと食べれないよね』
『『アエリア』さまがくれるはずがない』
俺は、とってもやるせない気持ちになった。
もういい。ガンガンガチャを回そう。
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『アエリア』PUガチャ
『アエリア』と公爵家所縁の品が排出されるガチャ
LRは『アエリア』以外にも複数ある
LRは『アエリア』と『アエリア』の愛用品
URは公爵家所縁の品
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