第10話 アラベスク領プレセペの街

 ヒッパルコス洞窟の前に到着。

 確かにこの周辺には強いモンスターがいた。



【マンドラゴラ】【Lv.31】

【詳細】

 植物モンスター。

 触手を使い、移動もできる。

 茎は万能薬になるというウワサがある。



 複数体のマンドラゴラ。かなりデカいな……。大人二人分ってところか。こんなバカデカイ植物がいたとはな。



「気を付けてください。マンドラゴラは毒を使ってきます!」



 さすがリディア。有益な情報には助かるな。



「ま、こっちは槍が武器だから大丈夫なはずだ」

「では、私は援護します」

「ああ、無茶はするなよ」



 なお、ニキシーは俺の肩に乗りプラプラしていた。まあ、軽いし邪魔にはならないんだが。


 俺はスピアーでマンドラゴラの体を突く。



『ギャアアアアッ!』



 槍のダメージを複数与え、敵は倒れていく。三発ってところか! まだまだ修行が足りないな俺。

 リディアはマンドラゴラの触手をズバズバ切り落としていた。……す、凄いな。なんだか達人みたいな動きをしているぞ。



【アウレア:Lv.-29】 → 【アウレア:Lv.-36】

【リディア:Lv.46】 → 【リディア:Lv.48】



 リザルトが出て俺はビックリした。

 そうか、パーティを組んでいると仲間の情報も見えてくるんだな。てか、リディアのレベル高ぇな……。

 受付嬢にしては高すぎる。

 いや、もともとはどこかのギルドにも所属していたようだけど。その時にレベルアップしまくったんだろうな。恵まれたギルドにいたんだな。



「マンドラゴラの茎を手に入れました!」

「ナイスだ、リディア」


 収集アイテムは売却してお金に換えたり、アイテムの合成に使ったりなど用途は様々。ひとまず、集めておいて損はないな。


 その後も狩りを続け、レベルダウンしていく俺。もちろん、リディアさんはレベルアップしていく。



「よし、こんなところだな」

「長時間お疲れ様でした、アウレアさん」

「そろそろ次の場所へ行こう。プレセペの街へ」

「そうですね。では案内します」


 ここからはそれほど遠くないようだ。

 徒歩で向かう。

 道中に現れるモンスターも倒しながら。


 そうしてようやく『プレセペの街』が見えた。へえ、本当に海が近いんだ。


 港がある大きな街。

 活気にあふれ、冒険者が行き交っていた。

 こりゃすごい。

 田舎者の俺からすれば、かなりの大都会だ。


 こんな街の風景は初めてみた。これがプレセペの街かぁ!


「アウレアさん、テンションが上がっていますね!?」

「分かるか、ニキシー」

「ええ。楽しそうです。というボクも初めてくる場所にワクワクしています」

「冒険の醍醐味だな」

「そうですよ~」


 まずは宿屋へ向かうか!

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