第47話
「2人とも迷惑かけてごめんなさいね」
「いやいや、元を辿ればわしらのせいで心労をかけておったようじゃし。こちらこそじゃ」
「ソラさんありがとうね」
2人がお話しをしていて正直暇。まぁ、確かにソラの言う通りかもしれない。母さんを頑張らせ過ぎていたのかもしれない。もしくは、俺の嫁さんだから誠心誠意おもてなしをと、どこか思い詰めていたのかもしれない。
どちらにしよ、俺のせい。ちくしょう! 何でこうなった! 後悔も反省もしてません! ソラと居られる事に万々歳ですとも! 決して、ソラを迎えない世界線などあろうか。いやない!
ここ反語用法なので、テストにでまーす。しっかりと復習するように。
キーンコーンカーンコーン。じゃあ、今日の授業はここまで。復習しっかりしとけよ。じゃあな。
と、話が逸れてしまった。閑話休題。
デザートも食べたし、次はお風呂。
「ソラ、お風呂入ろ」
「うむ。少々待っておれ」
◇◇◇
そんなこんなで、ソラとお風呂入って来ましたぜ。ソラの裸見えると思った? 見えるわけないじゃん。分をわきまえろよ? なんで、俺の大事な大事な大事な大事な大事なソラを有象無象のゴミに見せないといけないわけ? ねえ? なんで?
「おーい。旦那聞いておるかー」
「聞いてる聞いてるー」
「それ聞いてないやつじゃろ」
「そうとも言うかもしれないし、そうじゃないかもしれない。つまりそういう事さ」
「は? まぁ、よい。というか先程から目が怖いぞー」
と見上げるために顔を上げて俺を見る。そこの君『あれ?』おかしいんじゃないと思ってる? 思ってるよね!
ヒント、俺がソラを拭いてあげてる。俺の方が今は身長が高い。わかるよね。わかったならよし。
「有象無象への警告、牽制および、嫁さん自慢」
「何じゃそりゃ」
「あー、もう動かないで拭きにくい」
「はーい」
「ソラ、ドライヤーとか大丈夫?」
「あー、あのうるさいやつか。耳元から遠ざけてくれるなら大丈夫じゃよ」
「難しいご要望だねー」
「仕方ないじゃろ、うるさいんじゃし」
「あー、そう言えば狐って耳良いんだっけ」
「まぁ、人間形態の時よりかは、はっきり聞こえるのう」
「そうなんだ。とりあえずタオルでしっかり拭いて、弱めのにするか」
「えー、うるさいの嫌なんじゃが」
「我慢しなさい」
「えー」
「うるさい」
「う……旦那に言われるとなぜかイラっとするのう」
嫁さんはちと理不尽です。だが、仕方ないのかもしれない。まさかここで、日頃の行いが響いてくるとわ。え? 『自覚してんの?』って? もち。してるし、直す気はもうとうありません!! 全部ソラがかわいいからなんだ。つまり嫁さんのせい。おい! 誰だよ! ソラのせいにしたやつ! ぶっ○してやる!!!! 出てこいやがれ!!
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