第41話

「えっとね、これがアイスでこっちが生クリームで、これがパフェ」


「旦那よ……。これは凄いのう!!」



 嫁さんが嬉しそう。お目々をキラキラさせております。パート2。

 言ったはいいものの材料があるのかを確認していなかった。フルーツは山盛りにあるからいいとして他はどうだろうか。嫁を落胆させる事は出来れば避けたい。というか、嫁さんの口はもうパフェを食べる準備が出来ている様子。これは『出来ませんでした』じゃすまない気がする。

 仕方がない。ソラのためだ。もしもの時はお小遣いを切り崩そう。ソラの誕生日まではある程度取っておきたいが仕方ない。背に腹は変えられない。

 あ、どうやって買い物行こう。今は17時。まぁ、帰ってきたらちょうどいい時間になっているだろう。



「ねぇねぇ、ソラ」


「なんじゃ?」


「俺の見た目を少しでいいから成人女性に出来たりする?」


「まぁ一応」


「じゃあさ、お願いしてもいい?」


「何をするんじゃ?」


「パフェ作るから買い出しに行こ「わしもゆく」あ、さいですか」



 パフェの事しか頭にないな。こりゃあ。

 いや待て!? これはいわゆる『買い物デート』なのではなかろうか!?

 めっちゃワクワクしてきた。それにプラスで母さんに内緒で行こうとしている分のドキドキもあるから相乗効果で。どこか寄り道するのもいいかもしれない。



「念の為、冷蔵庫の中確認してくるね」


「うむ」



◇◇◇



「やっぱりなかったから買いに行こっか」


「うむ!」



 尻尾ゆらゆらしてるかわいい。あ、しまっちゃった。仕方ないけど、残念。



「じゃあお願いします」


「ほれ」


「ほへ?」


「なんじゃその間抜けな声は」


「案外、簡素だったから。もっと変身バンクがあるのかと」


「ないのう。まぁ、よいよい。買い物にゆくぞ!」


「あら、2人ともどこ行くの?」


「あれ? 母さんには俺が見えてるの?」


「あー、親しい者には効果が薄いんじゃよ」


「デート」


「「!?」」



 2人とも驚いてる。というか恥ずかしいな、これ。



「そ、そうね。それはお母さんは邪魔できないわ。おほほほほ」


「す、すまぬ。義母上様」


「た、楽しんできてねー。と、そうだわ。外は危ないわよ!」



 デートではやっぱり誤魔化せなかったらしい。しかしそんなに外は危ないのだろうか。いつも保育園に行く時歩いているが。



「義母上様、一応、わしの術で他人からは旦那が成人女性に見えるようにしておるから大丈夫じゃよ」


「そうなの。ならよかったわ。でも念の為、帽子していきなさい」


「ありがとう」



 なんとか母さんの許しが出て外へと行けるようになった。何やら、後ろで母さんが電話しているが気にしない気にしない。身の安全はソラがいるからと一応、承諾はしたがやはり母親としては心配なのだろう。だが、子供の意見を尊重したいくて苦肉の策でこれとなるほど。

 街中に黒服の人がいっぱいいるんだろうな……。

 せっかくのデートなのに……。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次回、おデート回ですわ!


ふと思ったんですが、別キャラに重点が置かれる話はやっぱ好き何ですか? 

♡と⭐︎を引き換えになら是非書きますとも(ぐへへへへ。別視点あんまり得意じゃないので極力書かないつもりです)

ソラ視点はネタバレ過剰になるので、今は待機してください。書くならあの2人ですかね。そこで新ヒロインは一応考えてはいます。

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