第27話

「はい。冬人パパ」


「お、おう。いただこう」


「冬人パパ変なの!」



 あのですね。葵さんや。あなた思った事、全て口にするのは良くなくてよ。俺なんて自主規制の化身だと言うのに。



「葵ちゃん、えっと、そういうのよくないよ」



 我が心の癒し、凛姫。あなたこそが我の伴侶であったのですね。いいですとも。そんな優しいあなたと一生一緒にいたいです。



「冬人パパは、確かに変だけどね。あのね、そういうこと言ったら冬人くん傷つくよ」



 前言撤回させていただきます。

 あなたも敵でしたか。わかっていましたとも。別に悲しくありませんとも。シクシク。



「でも、なんかおかしいの! 変なの!」


「えっとね、だからそんなこと言わないの!」



 そ、そんなこと言ったら葵ちゃんだって変なの!

 『なのなの』うるさいの! そうなの!

 とは是が非でも口には致しませんとも。だって俺、お・と・なだからな! 子供の戯事などでいちいち傷つきはしませんとも。ええ……嘘です。めちゃくちゃ傷ついてます。冬人くんは、デリケートなハートの持ち主なのです。使用方法、容量を適度に守って優しく接してください。壊れ物です。


 さて、今はおままごとに集中集中。




◇◇◇


 そんなこんなでどうたらこうたらあって、保育園での1日が終わった。実はおままごとに夏美が参戦してきてちょっとカオスになりはしたが、何とか冬人くんは頑張りましたとも。それはそれは頑張りましたとも。

 今は夏美と一緒に母さんが来るのを待っている。

 ところで、夏美さんや、ほっぺをつねらないでくださいませ。伸びてしまうではありませぬか。

 でも、楽しそうではあるしこのままでいいか。きゃっきゃ言ってる。我が家のお姫様はかわいいですな。全くもってその通りでございます。

 にしても、疲れたような? 気疲れなのかな? うーん。物理的には疲れてはないかも。この身体ほんと疲れない。


 そんなこんなで母上が保育園へと参られました。


 夏美は拙い歩き方ながらも母さんの元へと向かう。やっぱり、小っちゃい子にはお母さんが1番だよね。兄じゃは、流石に勝てませぬ。母は偉大なり。



「まんま!」


「夏美、冬人」


「お母さん!」



 母親との感動の再会(10時間ぶりかな?)

 涙なしには語れない親子愛溢れる物語。シリーズ第2弾絶賛大ヒット上映中。



◇◇◇


 今日の晩御飯はお魚でした。ごちそうさまでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る