第22話

「喧嘩してる、凛ちゃんも葵ちゃんも嫌いだよ」


「「っ!」」


「だからね、仲直りして欲しいな」


「わかったの」「あのね、冬人くんの言う通りにする」


「じゃあ、仲直りの握手」


「凛ちゃんごめんなの」「葵ちゃん、えっとね、ごめんなさい」



 とりあえず仲直りしてくれて良かった。小さい子はやっぱり素直でよろしい。まぁ、これがこれから何回繰り返されることやら。トホホホ。

 しかし、この構文作り出した人天才よな。ノー◯ル平和賞あげたい。俺にそんな権限ないけど。


 さて、先生いいですよ。と目線で伝えておこう。

 先程から、先生が話せずにうろうろしていた。先生が仲裁に入ろうかどうか迷っていたらしい。まぁ、叩き合ったりとかではなかったから、とりあえず見守るという判断をくだしたようだったけど。

 ぶっちゃけ、助けて欲しかった。

 しかし、凛ちゃんのあんな姿を知りとおなかった。ひぃ。あー、思い出しても怖い怖い。何と恐ろしい。



「えーっとね、みんな、今日はお絵描きしよっか!」


「「「おえかき!!」」」


「冬人くんにみんなの顔とお名前覚えてもらうためにお絵描きできるかな?」


「「「できるー!!」」」



 元気があって大変よろしい。さて、俺も描きつつみんなの顔と名前覚えなくちゃな。



「先生、みんなの名前書いてある紙ください」


「あー、ちょっと待ってね。作ってくる」



 先生は、席を外してしまった。おーっと、みんながこちらを見ております。ただねー、目がギラギラしておりますよ。全く。困ったものですね。あはははは……は、は。なんか、身の危機を感じるような、あ、気のせい? いや、ほんと……あ、はい。気のせいっす。



「冬人くんは何書いてるの?」



 すまない、まだ名前を覚えていないんだ、だから仮にA子ちゃんと呼ばしてもらおう。



「えーっとね、俺のこと知って欲しいから、好きな食べ物書いてる」


「へー、何?」


「オムライス」


「「「私もオムライス好き!」」」



 おわ! き、急に大勢で来られると困っちまうze☆(ここイケボ)

 しかし、食いつきがいいな。まぁ、オムライス美味しいからね。仕方ないよね。そりゃあ、オムライスだもん。世界救っちゃうよ、オムライス。うん。



「そうなんだー」


「「「うん!」」」



 これぞ、返答5種の神器。伝説の『さ・し・す・せ・そ』

 『さぁ』

 『しゃおら』

 『すんません』

 『先生ー、お願いします!』

 『そうなんだー』

 これさえ、覚えときゃあ、会話は成り立つはず。是非覚えてくれよな。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

たぶん知ってらっしゃる方が、多いと思いますが、『さしすせそ』の元ネタは『お○しれー女』でお馴染みの女子○生の無○遣い。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る