第16話

 眠いあまりにも眠い。

 あれか、夢見てる時はしっかり寝れてないっていうあれか。カミサマ何やってんすか。次会った時はしっかり落としまえつけてもらいやすよ。指だしなー。

 ま、返り討ちにあうだろうけどさ。



「にいに!」



 妹が、てくてく歩いてるんですけどー。

 ぎゅっしていい?

 よしぎゅー。あー、がわいい!

 かわいいの化身かな?



「夏美、おはよう」


「だぁー!」



 うっ!

 やめてくれー、お兄ちゃんを萌え殺す気か! 嫌だからね。ニュースで、『今日、7時すぎ自宅にて男児の遺体が発見されたとの事です。死因は急性心筋梗塞によるものと見られます。この方は日頃からシスコンを患っておりうんちゃらかんちゃら』とか流れたら。顔から火が出てほんとに死滅しちゃう。

 しかし、妹かわいいな。ちょうど抱擁できるくらいなのがいい。残念ながら俺はまだ小さいから抱っこは出来ないんだけどね。こういうとき、3歳差である事が非常にひじょーに! 遺憾であります。

 何で、10歳差とかで、産んでくれなかったんですか! 母上! と思ってしまうのも必然だ。あぁ、全く必然だ。

 


「冬人、朝ごはん食べちゃおっか」


「うん。顔洗って手も洗う!」


「いってらっしゃい」


「いってきます!」



 洗面所についたぜお。さぁ、顔を洗って手も洗ってしんぜよう。


 ふむ。やはりだんだんと母さんの雰囲気が出てきた気がするような、しないような? まだ、なんとも。

 今も結構かっこいいと自信を持っていますので、これからが楽しみですな。HAHAHAHA(アメーリカンな人風)


 さて、準備万端。終わりました之助け。

 今日の朝ごはんはなんじゃろなー♪



「冬人、はいどうぞ」


「パンケーキ!」


「ケーキ!」



 お兄たんの真似してるのかな? 夏美たん。

 最近、妹の学習能力が向上してきてうれしきかな。



「冬人も、夏美も、牛乳と一緒に食べてね」


「まんま! にゅうにゅうさん!」


「えらいねー。そう、牛乳さんと一緒に食べようねー」



 わかります。わかりますよ、母上。夏美たんがかわゆすなんですね。わかりますとも。



「お母さん、はちみつ食べたい!」


「ちょっと待ってねー。あー、どこだったかしら。んー。あ、あった。はいどうぞ」


「ありがとう!」


「かけ過ぎたらダメよ?」


「うん!」



 さすがにかけ過ぎたりなどいたしませぬ。ささ、食べますぞ。あ、夏美たんもう食べようとしてる。



「夏美、いただきますしよっか」


「「いただきます」」「だぁー!」



 母さんが、夏美のパンケーキを小ちゃくしてあげてる。あ、食べた。お口いっぱいになったね。

 あ、牛乳飲んだ。お口の周り真っ白。あははは。

 んん!? 急な心臓部への負荷が!!


 じゃあ、俺も食べようかな。


 あ、はちみつの中にほんのり甘いパンケーキ。それを牛乳で胃に流し込む! あー! 最高!

 何って美味しいんだ。

 うみゃいうみゃい!


 おかわりってあるのかな?

 聞いてみよ。



「お母さん、おかわりある?」


「一枚丸々食べたの? 凄いわねー。あるわよ。でも大丈夫? お腹いっぱいで動けなくならない?」


「平気だもん!」


「わかったわ。はいどうぞ」


「ありがとう」


「どういたしまして」



 いくぞ! 無限パンケーキ編。果たして、俺はどれだけの高みに行けるのか……。楽しみじゃねえか!



 結論から言わしてもらおう。

 ゴクリ……。

 2枚でした。この身体の胃ちっさい!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夏美ははちみつは食べてないです。

1歳児からはちみつは食べていいのですが、六花さんが甘味を与えすぎないように夏美はそのままのパンケーキと牛乳を飲んでおります。

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